06_ マンガ愛

12月はマンガ月でした

 
12月に出版された、私がおっかけてるマンガたちの続巻。


・小池田マヤ 『聖☆高校生』 11巻(完結)
 甘くてすっぱい青春汁たっぷりの恋愛ギャグ4コマでありつつ、
 重厚な人間賛歌にあふれた大河ドラマでもあるという神がかりマンガ、堂々の完結。


・志村貴子 『放浪息子』 11巻
 志村先生は、人と人が触れあうときに生じる淡い磁場のような「機微」を
 そのまま紙に書き留めるという離れ業をなさいます。もののあはれを感じます。


・末次由紀 『ちはやふる』11巻 (11巻多いな)
 由緒正しきスポ根マンガです。ただし種目は「競技かるた」。
 美男美女ばかりで「目に優しい」ところも買い。


・東村アキコ 『主に泣いてます』 2巻
 主人公が「愛人」やっているという、演歌調の哀愁ただよう破壊的ギャグマンガ。
 東村作品のなかでもぶっちぎりでギャグにこだわって描かれています。
 岡田あーみん的。電車の中で読めません。


・二ノ宮知子 『のだめカンタービレ』 25巻(完結)
 言わずと知れた笑えるクラシック音楽マンガ。コマから音楽が聞こえてくるような
 描き方も新鮮だったなあ。のだめと千秋がうまくいくまでの面白さは破格でした。完結!


・福満しげゆき 『僕の小規模な生活』 4巻
 編集者と妻と、最近では子どもと・・・くらいしか登場人物のいない
 半径20メートルのエッセイマンガ。もうじゅうぶん幸せなはずなのに
 ねたみそねみの負のエネルギーは健在。


・つばな 『第七女子会彷徨』 3巻
 現在連載中のマンガの中で、私が一番おもしろいと思うマンガ。
 何から何まで不気味。不気味カワイイという新ジャンル。
 ああ、説明が難しい。。。
 あえて類似マンガをあげるなら、諸星大二郎の『栞と紙魚子』シリーズか。
 絵柄はぜんぜん違うけど。
 (関係ないけど、AKB出演ドラマ化で『栞と紙魚子』が有名になってちょっと寂しい。)


・中村光 『聖☆おにいさん』 6巻
 立川という微妙な場所で休暇を楽しむイエスとブッダの日常ギャグマンガ。
 悪い人がぜんぜん出てこなくてなごみます。 ネタは、不敬っちゃ不敬。


・うすた京介 『ピューと吹く!ジャガー』 20巻 (完結。完結も多いな)。
 永遠のモラトリアム「ふえ科」、それは生ぬるい理想郷。
 失速しない長寿ギャグマンガ、たいへんな偉業だったと思います。
 本当にありがとう、ジャガーさん!


・小山宙哉 『宇宙兄弟』 12巻
 とにかく次の展開が楽しみで毎回うずうず待ち遠しい。
 ムッタのキャラとビジュアルを「主人公」として受け入れるまでに
 8巻くらいかかったけど。


・スエカネクミコ 『放課後のカリスマ』 5巻
 歴史に名を刻んだ偉人のクローンばかりが暮す学園・・・という設定がすごい。
 この設定だけで買いです。同じ話をもっと濃い絵柄で読んでみたいかな。




すごいぞー。こんなにかぶることって滅多にない。
私的に、師走まんがまつりっていうか、フィーバー感たっぷりで
鼻血ブーなほど嬉しい月でした。


逆にいえば、1月2月とほとんどお楽しみの続きは出版されないわけですが。。。


ところで『ハルシオン・ランチ』の2巻っていつ出るんでしょう。
このマンガが好きすぎてレオパに「トリアゾ」っていう名前までつけたのに、
さっぱり音沙汰なし。




『聖☆高校生』ついに完結!

 

『聖☆高校生』11巻が届く。



ついに完結。 貪るように読み込む。

ラスト数ページの切なさには身を切られる思いだった。 しかし、お見事!


本当に、最後まですげぇマンガだ・・・。


すべてのページに、強烈で根源的な人間賛歌が溢れている。


誰を喪失しても。
取り返しのつかないやり方で裏切られても。


人はどうしようもなく、人を求めてしまう。


その、どうしようもない真実を、

血を流しながら何度も確認しあうキャラクターたち。


魂をゴリゴリ削って描かれているマンガだったと思う。


ヘタレのいじめられっこだった聖。夜の街に逃げ込んだ聖。
何人もの女たちと関わって、
愛せなくて、愛されなくて、無力感にへこたれて、


だけどひとりの女を救いきった、ひとりの高校生。


12年間ずっとずっと、あなたに付きあってきてよかった。
このラストを読むことができてよかった、生きていてよかった。


「大人になる」ということがどういうことなのか、
人として人とともに生きる覚悟とは、いったいどういうことなのか、

10~11巻で書き尽くされていると思う。


もし、読んでみようと思う人がいたならば、
どうか1巻の軽いギャグテイストに流されず、2巻、3巻と読み進んでいってほしい。

なぜ、登場人物たちがそのような行為をするのか、
なぜそうあらねばならないのか、

少しずつ完璧に伏線は回収され、分厚い世界が立ち上がってくるから。


世界は、人間は、呪わしくも美しく、
思いもかけない広がりと厚みと幅を持っている。

知れば知るほど、世界は、人は、違う顔をもって立ち現れてくる。

関係性はいつまでも同じではない。

いま見えているものが、すべてではない。
いまわかっていることが、すべてではない。


だから、簡単に絶望なんかしないで。


読んでいる間じゅう、繰り返しそう言われているようだった。




ありがとう小池田先生。  至高のマンガ体験でした。



『第七女子会彷徨』

 
最近も順調にマンガと酒にお金を放り込んでる若崎です。

もっと面白いもんいっぱい紹介したいんだけど、
ちょっと心のエネルギーが切れがちでのびのびになっております。


でも、これは今のうちに紹介しとかないと、ってことで。


『第七女子会彷徨』、おっもしろいですねー。



「不気味かわいい」という言葉はこのマンガのためにある。

学園もの、かつSF、かつ不気味、かつほのぼの、かつ脱力系。


タイトルの元ネタ『第七官界彷徨』も、ちょっと不気味でほわんとおもしろかった。
ああいう奇妙な味が好きな人は、気に入ると思う。


話が進むにつれてどんどん不気味さを増し、それにつれて味わいも増します。
1巻の序盤はパンチがないんですが、「なんじゃこりゃ、つまらん」と投げ出さず、
あたまを柔らかーくして最後まで読んでみてください。

じわじーわ来ますから。 おすすめ!


※その後、3巻が出て、ますます面白くなりました!!



天狗の子、出たっ♪

 
『町でうわさの天狗の子』(岩本ナオ)、新刊(7巻)、出ましたね。

……出ましたねっ! キャー! (≧∀≦) ウヒョー



ああー、この日を何ヶ月待ったことかー!
私にとって、いま一番の萌えマンガ! 萌えって言葉きらいだけど!


ちょっと不思議なラブコメです。
高校生女子の「あるあるネタ」が満載の日常モノでありながら、
ヒロインが「天狗の子」ってことで、ファンタジー要素もほんのり入ってて、
それが物語にコクを与えてるんですよ。


恋愛にまつわるウジウジイライラが(…繊細な描写ともいう)、
もろに思春期! って感じなの。


男性ウケはよくないかもなあ。「どこが面白いの?」とか言われそう。
(とくに中高時代にイケてなかった男性にはわかってもらえなさそう…)

実際、うちに遊びに来た友人夫婦の夫のほう、これの1巻を読んで
「中身がない」って言ってたもんな。
(それを聞いた私の感想は、「こいつ貧しい精神生活してるなぁー」。
中身がないものを受け入れる余地ないって、どういう切羽詰まり方なんだ)


でも、女子とか、かつて女子だった人とか、女子になりたかったのに
あまり女子らしい青春を遅れなかった私のような偏屈モノは、
失われた思春期を求めて、汚れちまった悲しみを胸に、
しんみりしたり、にやにやしたりしながら、ぐんぐん読んじゃうと思いますよ。


もちろんヒーローの瞬ちゃんがカッコイイところが、なんといっても、
女性読者にとっては高ポイントなわけです。

かっこよくて頼りになる、そして俺様で無愛想な黒髪キャラは、
かつて 『ときめきトゥナイト』 の真壁くんにヨロメいた世代には、ぜったいに、
どまんなか!! ですよ!

瞬ちゃん、ステキ。 結婚してっ。



※おなじ作者の『雨無村役場産業課兼観光係』も大大大好きですが、
 こちらはぜんぜん萌えマンガじゃないんだな。

 ヒーローの銀ちゃん、とってもいいやつなんだけども、萌えではないのです。
 銀ちゃんみたいな、役場に勤める有能な社会人、普通にいそうなんだもん。
 
 萌えキャラには、やっぱ、ちょっとした「非日常感」というか、
 「いるわけねえだろこんなヤツ」感が必要だと思います。

 このクソつまんねえ現実ではない「どこか」に引っ張っていってくれる吸引力、
 それが萌えキャラの必要条件ってヤツではないでしょうか。

 巷に溢れている、あの、幼女テイストの「いわゆる萌えキャラ」だって、
 そうだもんね。


 ↑『雨無村~』説明:
 いちお少女マンガなのに、
 ヒーローはいいヤツだけど冴えない役場職員、
 ヒロインは無愛想なデブ、
 唯一の美人はあまり出番のない人妻だけ……という、
 けっこうマニアックな設定の恋愛マンガ。
 (絵柄がホンワカしてるから、設定はどうあれ、みんな可愛いんだけどね)
 そんな地味な道具立てなのに、細かいところで笑いのツボを突いてくるし、
 心理描写も巧みで、しみじみ後を引くという、おいしい和定食みたいなマンガ。




※余談2

 最近も毎月けっこうな金額をマンガにつぎ込んでいる生活なので、
 オススメをば何作か。

 『主に泣いてます』(東村アキコ)は、ホントに面白かったです。
 なにも考えずにゲラゲラ笑いたい方におすすめ。
 往年の岡田あーみんファンならテイストが合います。
 強烈な絵柄のせいか、しつこく思い出し笑いもできて、お得ですわよ。

 同じ作者の『ママはテンパリスト』、超有名なので今さらですが、
 これもまた最高。 腹から笑える育児マンガです。


  


 『百鬼夜行抄』(今市子)も、待望の新刊が出ました!
 相変わらずの完成度。絵も怪奇モノに向いてるなー。
 百鬼夜行抄に先に出逢ってしまっていたので、『夏目友人帳』が
 屁のようにしか思えず。てか、あそこまで設定似てていいんかな。

 設定パクるんなら、元ネタより面白くなきゃダメ、もしくは違う土俵の
 面白さを切り開いていかなきゃダメ! と、若崎倫理委員会は
 勝手に採決を出しております。
 たとえば『B.B.Joker』が出たとき、「あー、『× ―ペケ―』の手法ね」って
 思ったけど、「言葉遊び」の分野で突き抜けて面白くなっていったから、
 気にならなくなったもんね。
 『ベルセルク』だって、もろ『グイン・サーガ』っぽかったけど、
 あれはあれで別次元のグロな面白さがあるから楽しめるわけで。

 あとは、えー、友人にすすめられて、さそうあきら作品を一気読み。
 『トトの世界』とか『さよなら群青』とか『マエストロ』とか……。
 じゅうぶん面白いんですけど、すみません、私の口には合いませんでした。
 でも、好きな人がいるのも、わかります。
 たぶん少女マンガに免疫がない人(おもに男性)のほうが、ハマれるかな。
 少女マンガって、心理描写とか、表情の描き分けとかが繊細なので、
 私はあのくらいじゃあ「うーん、深いねえ」とか思えなくて、逆につらくなる。 


 とまあ、マンガの話は書こうと思ったらえんえんと書けます。
 毎月50冊は買ってるんですよ。
 そんで、9割は二度と読まないであろうものばかり、右から左に、
 ブックオフへと流れて行ってます。

 しみじみ思うけど、amazonのレビュー、アテにならないなあ。
 食べログがアテにならないのと同じ程度に!



そろそろ新しい本棚がほしいです

 
『レッド』の4巻、

『坂道のアポロン』の6巻、

『乙嫁語り』の2巻、

『アオイホノオ』の4巻、

『ちはやふる』の9巻、

『宇宙兄弟』の10巻、

『ヴィンランド・サガ』の9巻、

『おおきく振りかぶって』の15巻、

『私たちは繁殖している』の10巻、

『もやしもん』の9巻、

『ピューと吹く!ジャガー』の19巻、


・・・と、


6~7月は、追っかけているマンガの新刊がいろいろと発売され、
心躍りました。

相変わらず、どれも面白いっ!

来月は、『大奥』 と 『うちの妻ってどうでしょう?』が待たれます。


と、私のまわりの人たち、だーれもマンガ読まないんで、
ここでさびしくつぶやいてみた……うれしかったんだもん、新刊……。



我が青春の『伝染るんです。』

 
『伝染るんです。』の、カプセルトイが出ましたよー!

中野の「爬虫類倶楽部」(←ショップ名です)で水苔とコオロギを買うついでに、
フィギュア関係ショップのひしめく中野ブロードウェイ2階に寄って、
山崎先生ほか大好きキャラを購入しましたっ(≧∀≦)


伝染るんです、山崎先生

伝染るんです、すずめ


山崎先生とすずめ、よくできてます。


カプセルトイなんで、ホントはどっかでガチャぽんを回さなきゃいけないんだけど、
お目当てのが出てくるかどうかわからないじゃないですか。
ダムダム人が2連続で出たりしたら洒落にならないくらい落ち込むし!

なので、多少高いお金を払って、大人は黙ってフィギュアショップです(笑)。


中学のころ大ブームだった『伝染るんです。』。
我が青春のマンガベスト10に入ってますよ。大好きだった。

今でも、当時回し読みしていた中学時代からの友人と会うときは、
「下の人などいないっ!」とか「平助さんのいくじなし」とか、会話に混ぜて
ふざけあったりしてます。 セリフが残っちゃうくらい強烈だったんだと思う。


『伝染るんです。』、出てきたころは、「不条理マンガ」なんて言われてましたね。
だけど、その後ぞくぞくと出てきた凡百の、単にスキル不足でイミフメイの
不条理ギャグマンガとはまったく一線を画していた――なんてことは、
今に至るまで衰えない戦車先生の活躍を見ればわかるか。

まったく新しいツボをつかれてポカンとしちゃった人が勝手に「不条理」と
名付けただけで、単に「めちゃくちゃ面白いマンガ」だったのだと思います。

あの笑いがわかるか否かが、当時、友人になれるかどうかの
試金石だったし、実は今でもちょっとそうかもしれないなあ。



羣青

 
3月末に購入したので、今さらな感想なんですけども。

『羣青 上』(中村珍/IKKI COMIX)

おもしろい。

モーニング・ツー連載休止と単行本発売中止のいきさつを
まったく知らなかったので、「あれっ、IKKI COMIXから出てるっ」と、
ちょっと驚きました。
(編集者とのもめごとを作者がブログで公開したことから
こじれた結果の制裁措置→移籍、のようです)

月刊IKKIで無事連載も再開されたようで、よかったよかった。

 
いやぁ、好きです、このマンガ。

ひとことで言えば、濃い。
カルピスを原液で飲むような飲みにくさ。

濃い、飲みづらい、でも、美味しいモノだってことはわかる……みたいな。


夫を殺させた女と、殺した女、
ふたりの女の『テルマ&ルイーズ』的な逃避行なんだけど、
ハリウッド映画じゃなくて、なにかと湿度の高い国ニッポンが舞台なもんで、
あんなにカラっとは行きません。

かたっぽはレズビアンだし、
かたっぽは幼少から結婚生活までDV経験値豊富な殴られ体質女だし、
そんな設定の上に心理描写も暴力表現もてんこもりで、もう、ヤミ鍋。


「惚れた相手のために人を殺す」ってのは、男女間の恋愛だったら
別に珍しくもないモチーフで、いくらでも美しく描写できるのだけど、

それをレズビアンとノンケのふたりの女の間に持ち込んだところが出色。

「人は、惚れた相手ためにどこまで人生を犠牲にできるのか」
「自分のために人生を犠牲にした相手に、何をしてやれるのか」
「自分に犠牲を強いた相手を、許すことができるのか」

などの問いかけが、むき出しで迫ってくるわけです。


殺しを実行した女は人生を犠牲にすることで永遠に惚れた相手を縛り、
手を汚さなかった女は自由への逃げ道と罪悪感の間で惑う。
簡単に逆転する支配・被支配の関係。


息苦しいけど、目が離せない。
ふたりの結末まで、原液のカルピスを、顔をしかめて飲み続けたいと思います。



放浪息子

 
志村貴子さんの『放浪息子』、10巻が出ましたね。


相変わらず素晴らしい・・・素晴らしいとしかいいようがないっ!!



いま、一番すきなマンガ家さんです。
『敷居の住人』もバイブルですが、『放浪息子』はさらに素晴らしくて、


何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も


読み返してしまいます。

読み返すたびに痛くて、涙ぐんでしまいます。


女の子になりたい男の子、似鳥くんの成長物語です。

最初は小学生だった似鳥くんも、中学2年生になりました。

粗暴なおねえちゃんも、心やさしい友人たちも、
みんな少しずつ大人になっていきます。

ちょっとしたことにつまづいて仲違いしたり、

クラスメイトたちの声なき声に追い詰められたり、

思いがけないやさしさに触れて立ち直ったり。

ローティーンの青春のままならなさを、やさしく繊細なタッチで
丁寧にすくい取っていきます。

絵もまた繊細で、うっとりするほど線がうつくしいの。


志村作品の魅力は、ひとことでいうと、マンガっぽくないところ。

マンガのキャラって、普通、キャラがキャラキャラしてるんですよ。
(日本橋ヨヲコさんの『少女ファイト』なんかを思い浮かべていただけると。)

ツンデレキャラはあくまでツンデレな動きするし。

いい人キャラはどこまでもいい人でさ。

よくいえば「キャラが立ってる」というヤツを、目指しているのだと思う。


志村さんのマンガは、そういうわかりやすさでラクしてない感じがします。
記号をあてはめられる人物がいない。


基本的にはやさしく気弱な似鳥少年も、

ときどきはイヤミになったり、
爆発したり、思いがけない勇気をふるったり。

男らしく気高い高槻さんも、

気弱になっていじけたりもすれば、意地っ張りになったりします。


キャラがちゃんと、表面的じゃない部分で揺れ動いているというか。

それでいて、各人の個性は、トータルで見ると一貫性もある。

「実際の、生きてる人間って、こういうものよね」って思うんですよ。


すべての登場人物がいとおしいマンガって、そうそうありません。

もう、マンガの中の子というか、親戚の子どもたちっていう感じ。
彼らの人生に幸あれと、本気で思ってしまいます。




まんが話

 
マンガ大賞、『テルマエ・ロマエ』でしたね!
ユニークな視点の作品でおもしろいものなあ。おめでとうございます。
昨年の『ちはやふる』といい、変わった題材マンガの連続だ。

最終候補作の中では、受賞作の『テルマエ・ロマエ』のほか、
『アオイホノオ』、『宇宙兄弟』、『娚の一生』が好きです。
西炯子も島本和彦も、いったい何年おっかけているかわからない。
おもしろいものを書き続けられる力には、尊敬あるのみです。

個人的には、『バクマン』『モテキ』『アイアムアヒーロー』はたいへん苦手です…。
私はどうも、「男のご都合主義な目線」というものにアレルギーがあるらしい。
敏感に反応してしまう。ま、それでもいちお読んじゃってるし、需要があるのも
わかるのですが。


さてさて。

最近読んで、おもしろかったマンガの話。


●『ハルシオン・ランチ 1』(沙村 広明)

名作『無限の住人』の沙村さん、待望のギャグです!

冒険時代劇も残酷譚もギャグも不条理もなんでもござれなんだから、
すごくレパートリーの広い人ですよね。そして、どれもとっても、おもしろい。

(『ベルセルク』と『シグルイ』が好きな人へ: 『無限の住人』、楽しめると思いますよ。)


今作もべらぼうにおもしろいですよー。

とある惑星から来た、無機物でも人間でもなんでも食べちゃうふたりの
美少女エイリアンと、部下の失態で不渡りを出し会社を倒産させた元経営者の
38歳無職男(絶賛ホームレス中)、彼にくっついてくるプータロー女、
当のダメ部下、以上5人によるドタバタSFモノです。

『荒川アンダーザブリッジ』と同じく、世間から外れた人たちの河川敷モノでもある。
最近、キてるのか、河川敷?

設定もいかしてるけど、とにかく散りばめられたギャグの密度がハンパない。
時事ネタあり、芸人ネタあり、ゲームネタあり、洋楽ネタあり、
もう、いちいち書ききれませんが、それらの小ネタがスパイスとなって
ありえない設定を楽しく読ませてくれます。

私的には、マンガ・ラノベ読みをターゲットにしたささやかなネタが嬉しかった。
 「ローゼンメイデンと彼岸島、伏せ字の意味ないし!」
 「ここで背景にジョジョ…しかも第一部を使うとはっ」
 「これって田中ロミオの『人類は衰退しました』だよね??」
 「生活マニュアルが『失踪日記』ってアンタ…」
などと、マニア心をくすぐる発見の楽しみを味わわせてくれます。

ストーリー自体は、ドタバタなりにちゃんと芯が通っていて、
展開にもスピード感があり、いったいどうなるのか次巻が待ち遠しい。

エイリアンの女の子「ヒヨス」と「トリアゾ」(向精神薬名ですね…)も
エロティックで可愛らしく、
買ってまったく損のないマンガだと断言いたしましょう。


●『ヴィンランド・サガ』(幸村 誠)

ぜったいぜったいハマってしまうことがわかりきっていたので
なかなか手を出さずにいたマンガ。そして、やっぱりハマりました。
グインサーガシリーズや『ベルセルク』が好きな人には、ストライクだと思う。

11世紀の北ヨーロッパで猛威をふるったヴァイキングたちの、
略奪と戦乱にあけくれる生き様を描いた物語。
イングランドを蹂躙し、豊かな実りを手に入れるため、
彼らは貧しい北の地から雄々しく漕ぎ出して行きます。


荒くれ男たちの中で一本気に生きる主人公の痛々しさと成長ぶりに感動し、
狡猾でありながら侠気の光るヴァイキングの首領にしびれ、
気がつけば8巻まで一気読み。
戦場働きをする「戦士」たちの描き込みも細かくて、決して清潔ではない、
むせかえるような男くささが画面から伝わってくるのです。
「血煙をかいくぐるにはどうしたって膂力が必要」という、21世紀に生きる
私からすれば遠くなってしまった肉体の記憶を、思い出します。
海と戦乱は男の領分。戦士は、明確に「女とは違う生きもの」です。

こんな時代に戦士の女として生きていたら、
男がえばり散らしてたって、なんの文句があるものか。
(「命懸け」が「心構えのこと」でしかない今の日本でそれを求められても、
ぜんぜんムリですけどね!)

臨場感たっぷりで、映画を観たときのような満足感があるマンガ。
こちらも、オススメです。



ひさびさに、マンガの話。

 
最近読んでおもしろかったマンガ。
私が最近読んだだけだから、新しいマンガってわけじゃないです。


★純潔のマリア(石川 雅之)
 ご存じ『もやしもん』の作者。あのテイストで中世ファンタジー。
 文句なく面白い。


★夏の前日(吉田 基已)
 シャイなあんちくしょうタイプの、「恋愛も、恋愛モノも苦手だ!」という男性に
 読んでほしい恋愛マンガ。
 このひとたち絶対に別れるよね、そしてあっちの彼女に行っちゃうよね、
 という淋しい予感がぷんぷんなんだけど、その刹那感がたまらない。

 言うまでもないことだけど、長くつづく恋愛イコールいい恋愛って
 わけじゃあ全然ない (んな単純な話なら文学は生まれてないよな)。
 ふたりがお互いから何を得て、どう別れるか、きっちり見ていきたいなと、
 こちらも覚悟をもって受け止める気にさせられるマンガです。


★雨無村役場産業課兼観光係(岩本 ナオ)
 田舎の村にUターンした主人公の村おこし&恋愛奮闘記。
 熱血漢な主人公の銀ちゃんをすごく応援したくなるし、
 毒舌でデブで引きこもりがちなヒロインが、不思議にとってもキュート。
 同じ作者の『町でうわさの天狗の子』も面白いけど、私は雨無村に一票。


●荒川アンダーザブリッジ(中村光)
 大人気マンガ『聖おにいさん』の作者。荒川の橋の下で暮らす、
 一風変わった住人たちのドタバタです。うちの王子は、『聖おにいさん』は
 好きだけど『荒川~』は嫌い。設定は完全にギャグなのに爆笑シーンがない
 中途半端なテンポにイライラするそうです。気持ちはわかる。
 読む人を選ぶギャグマンガ。
 

●おかえりピアニカ(衿沢 世衣子)
 短編マンガ集。よしもとよしとも原作の『ファミリー・アフェア』が佳品。
 よしもとよしとも、好きなんです。他の作品は70点。


●テルマエ・ロマエ(ヤマザキマリ)
 ヤマザキマリさんはエッセイマンガしか読んだことなかったので、
 ストーリーものも読んでみようかな~と思って手に取りました。
 ギャグとしては半端なんだけど、徹底的に「風呂」にこだわった視点がユニーク。
 

あと、まあ、昔から大好きなマンガですが、
『聖★高校生』(小池田マヤ)、やっと、やーっと10巻が出ました。
相変わらず最高。ラストに向かって収束をはじめましたね。


私の神さま・志村貴子さんの『放浪息子』9巻、『青い花』5巻、
相変わらず素晴らしいッ!!
志村さんを語りはじめると止まらんので(神なので)、このへんで。
とくに『放浪息子』と『敷居の住人』はバイブルです。
志村さんは女性にすすめたいな。男性にはわからんだろうなと思っちゃう。


『ヒメアノ~ル』(古屋実)、おもしろいですね。
でも、どうしても「またかこのパターン…」と思っちゃうので、紹介欄からは除外。


人に勧められて読んだ『百舌谷さん逆上する』、『モテキ』、
そして花沢健吾のマンガ全作品は、私はさっぱり響きませんでした。

とくに花沢健吾。まったく受け付けない。
あれは男が読むためのマンガだと思う。
女である私が読むと、女性キャラがとにかく薄っぺらくて、発散する色気が
記号的なエロでしかないことに腹が立つし、
主人公男子の必死の努力(らしい行為)が甘えにしか見えない。
気持ち悪い描写ばかりなんだよなぁ。
花沢マンガを「これぞリアル!」なんて感じる男とは付きあいたくねー。


『ボーイズオンザラン』(花沢健吾)は大きらいだけど
『宮本から君へ』(新井英樹)はかなり大好き。
このふたつは似てるようでまっったく非なるモノだという、このあたりの機微を
熱く語り合えるマンガヲタ友、熱烈募集中――。



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