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京都旅行記 一日目(中)

<1月19日の日記>

忘れた頃にやってくる、京都旅行記の続編です。
前編については、こちらをどうぞ

嵐山に到着したとたん、ぱらぱら雨が降り始めたので、
土産物屋で傘を購入することにしました。500円なり。

「こういうときって、買ったとたんに止むもんなんだよ」と
王子は反対しますが、なんせ寒いですし、だんだん本降りに
なってきましたし、ここで買わなきゃこの後は
店がないかもしれないので強引に購入。

土産物屋って日用雑貨の値段が高いイメージがあるんですが、
黒の大きいジャンプ傘が500円と、良心価格でした。

傘をさして、渡月橋を渡ります。

そうそう、渡月橋の手前の、土産物屋付近に
もう一つ川が流れていて、小さな橋がかかっているのですが、
そこで、地元のひとたちが釣りをしていました。

魚籠をのぞき込ませてもらったところ、
6〜8センチくらいの、小さなお魚がたくさん。
ハヤだかウグイだか、そんなヤツです。

「食べるんですか?」と聞いたら、
「そりゃ食べますよ」だそうです。そうですよね。すみません。

釣りをしている人の横に、カササギのような大振りの鳥が
置物のように静かに並んで立っていたのが印象的でした。


天気がよかったらなあ……。
水の流れは満々と豊かで、山間の景色も美しく雄大、
でも天気が悪いので、水が濁ってるし寒いし、
山にも霧がかかってるし、たぶん、感激が半減ですよ。
本当は、もっとキレイなんだと思うの、渡月橋。

このへんで、雨が小降りになってきました…。
「ほらあ、だから言ったんだよ、買ったらやむって」
王子はそういいながら、傘をたたみます。

だってー、けっこう振ってたじゃない…。
雨が止んだほうが嬉しいに決まってるのに、
なぜかちょっと悔しい。 わかっていただけるでしょーか。

渡月橋を渡ると、車引きのお兄ちゃんたちが声をかけてきます。
濡れずに回れるよっ、と、魅力的なお言葉ですが、
今回は、お断りしました。初めての土地は歩きたいので。
余談ですが、お兄ちゃんたち、いい男が多かったです。

天龍寺を目指して、とことこ歩きます。
けっこうな距離がありますが、大堰川沿いを歩くのは、
景色もよろしく、あまり苦になりません。

と、ここで、またしても雨が降り始めました。
しかも、けっこう激しく! ばばばばばっと音を立てて!

「ほっらー!傘買ってよかったじゃなーい! ね?ね?(得意)」
「なに喜んでるの。雨がいいの?天気いいほうがいいでしょ?」
「そ、そりゃそーだけどさ…」

そりゃそーだけど、なんか嬉しいんだもん。
わかっていただけるでしょーか。

天龍寺は、広々していて、大変結構なお庭でした。
拝観料を払って本堂に入った途端、前科のありそうな
面構えをした達磨の絵がこっちを睨んできます。

ちなみに拝観料は600円。庭園500円+諸堂100円です。
庭の方が高い、というところがポイント。

12_tenryu_hondou(本堂のなか)

本堂から庭を見ます。
ご立派なんだけど、「京都の冬に観光客が少ない訳」を
かいま見た気分。ガイドブックや資料とは全然違う景色です。

紅葉の時期のあでやかさもなければ、新緑の時期の
初々しさもない、禿げた木と、汚くくすんだ常緑樹が
ぼへーっと生えてます。

これで雪でも降ってりゃ別の情緒があるってのに、雨だしさ。
11_tenryu_niwa (お庭)
かなりすごいお庭だったので、春か秋にリベンジ決定。
13_tenryu_kaeru (カエルちゃんがいたよ)


見学を終えたなら、是非とも天龍寺の
お庭を抜けて次へ行きましょう。

それは見事な竹林が続きます。
15_bamboo (竹林の道)
14_bamboo (圧巻です)
冬でも衰えのない、すがすがしい色です。

それにしても、うっそうとしてます。
横を向いても、先を見ても、竹しか見えません。

地面からまっすぐ垂直に伸びているので、
竹のむこうにまた竹…と折り重なる景色は、緑の直線に
囲まれているようで、距離感と現実感が狂ってしまいます。

縞々模様のなかに閉じこめられたような、シュールな気分。

なのに、光が燦々と降り注いでくる明るい道です。
その光にまでうっすらと緑の色がついています。
あれ?と思って上空を仰いで、驚きました。

竹って、こんなに背の高い木だったのか。
なんて、余分なものなく、すっくりと伸びているんだろう。

一番上の部分にだけ、控えめについている笹が揺れています。
淡い緑の光を浴びながら耳を澄ますと、
さらさらさらさら…。
絶え間ない、葉ずれの音。

何重にも重なって、やっと耳に届いてくる、ささやかな音たち。
不意に涙が出るような、シンと静まる気持ち。

竹林で仙人に出会う話が、中国にも日本にもいろいろ
ありますが、そりゃ仙人も出るよね、これでは。

歩くだけで芯から癒されます。
アジア人ならDNAに刻み込まれてるんじゃないかと
思ってしまう、なんだか原風景のような、
すーっと溶け込むような心地よさを与えてくれます。
エキゾチックって感じではなく。

この道が目当てで来たわけではなかったのですが、
思いがけず、この旅行で一番の印象深い場所となりました。

化野念仏寺にも素晴らしい竹林があるそうですね。
今回は見逃してしまいましたが、次回は是非、
そちらにも行ってみたいと思います。

さて、竹林を抜け、小倉池を通ります。
常寂光寺に向かう途中だったのですが、思いがけない収穫が!

御髪神社です。
小倉池のそばにありました。そこそこ由緒ありげな佇まい。

16_onkami (御髪神社の立て札)

「髪は人身の最上位にあって
造化の神より賜った美しい自然の冠り」だそうですよ。

個人的に、「ハゲの敵神社」と命名。


小倉池を回って、常寂光寺を拝観しました。
人影もなく、砂利を踏む自分の足音だけが聞こえます。
拝観料300円を支払い、本堂まで階段を上ってゆきます。

上からは、京都が一望出来ます。いい眺め。
でも、高度があるので、当然ながら寒い。激寒。
しつこいようだけど、紅葉や新緑のときはキレイだろうなあ。

思うんだけど、京都ってとこは、いい場所は全部
寺と神社に占領されてますね。

東京の一等地は金で買えるけど(いや私には買えないけど)、
いかに金を儲けても、この場所には住めないわけです。
いかんともしがたく寺社に乗っ取られてますね、京都。

と、面白い物が目にとまりました。

仁王門の横に、たくさんの草鞋がぶらさげてあります。
意味はよくわからない、というかどうでもいいのですが、
これ、じーっと見てると…見てると…。

17_waraji
ちょこっとした短い手足、ずんぐりした胴体。
17_waraji2


サンショウウオをひらたく伸ばした乾物に見えてきます。

そう思っちゃうと、もう草鞋に見えない。

常寂光寺の写真、これ一枚です。

現在、旅行より一月が経過しているため、かなりオボロゲ。
本堂の床が冷たくて、いい加減に見て回ったからせいもあり、
常寂光寺については草鞋の思い出しかありません。


清涼寺に向かう途中、落柿舎に立ち寄りました。
このあたりから、すっきり晴れてきました。
傘も役目を果たしたことだし、晴れてくれて素直に嬉しい。

落柿舎は、とても簡素な小さい庵でした。
向井去来の遺跡だそう。
向井去来…向井去来…誰だっけ…と考えていると、
受験の記憶がよみがえってきました。

芭蕉十哲の一人です。

服部嵐雪。宝井其角。森川許六。越知越人。向井去来。
あと…あと…思い出せぬ。なんか変な名前が多いんだよ。
シャンプー…は乱馬か。なんとかサンプーっていなかった?

ギブ。

受験から10年近くが経過してるんだから、
5人に負けといてください。

落柿舎は、いかにも俳人が住む家という雰囲気です。
簡素。質素。寒そう。貧乏そう(←余計なお世話)。

小さな庭の奥に、ささやかな獅子脅しがありました。
水がちろちろちろ…と竹筒のなかに溜まると、
コーン!と石をうつ、例のあれです。

これがポタポタとしか流れてなくて、なかなか溜まらないので、
シビレを切らした王子がひしゃくで水をドバーと足してました。

鳴ったけどさ。
情緒ゼロ。


いい加減長くなったので、ここで一回、区切りますね。
まだ1日目が半分しか終わってません。
泣きたくなってきました。

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コメント

突然ですが、こんにちは。
私も御髪神社を「ハゲの敵神社」と命名した事に大賛成するとともに、その勇気に賛辞をお送りします。
祟りが無い様にお互いに祈りましょう。
それでは失礼します。

Ichi様

ご来訪ありがとうございます。
だってなんだかケンカを売ってるような
但書なんですもの。
こっちもケンカ買うよ、みたいな気持ちに
なりました。ハゲの敵め!

Ichiさんのサイト、視点が楽しいですね。
また遊びに行きます。

こんにちは。
越人は越智越人なので、おしい!
正解は4人?

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