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朝ですよ!



朝、目が覚めたときに、まず最初になにを考えますか?


私は毎日毎日、同じ事があたまに浮かぶの。

休日の、うつらうつらした甘い目覚めのときも、
仕事がうずたかく積もって「オラオラぁ!」と促している平日の、
目覚まし時計による暴力的な覚醒のときにも。


「今日は、何を食べようか?」


冷蔵庫には何があっただろうか、あれで何を作ることができる?

昼は……たまには外に行くのもいいかもしれない、その帰りに
八百屋と魚屋をのぞいて。秋鮭の値段、もうちょっと下がらないかなあ。

おなかがキュウと泣き、味蕾が蠢動し、
スッキリとした目覚めが「やる気」とともに降ってくる。よし、朝ごはん作ろ。

これがないときは病気なの、心か体が。わかりやすいでしょ。


さて、楽しい楽しい朝ごはん。


やかんをガスにかける。
週に一度、ブレッダルワン (とても美味しいパンやさん) で
買いだめして冷凍しているパンをトースターに突っ込み、
フライパンにひとつタマゴをおとす。ぽこん。あっ、ハムが切れてる。

葉っぱの野菜を適当にちぎって、トマトを添え、
オリーブオイルと塩とワインビネガーを直接振っちゃう。

タマゴは、白身の下は縮れてカリカリ、黄味は半熟とろとろが好み。

しゅんしゅんとわめくやかんをなだめてコーヒーを煎れる。
たっぷりのミルクをカップに注ぎ、レンジでチン。一杯目はミルクコーヒー。

カリカリと香ばしいトーストに、バターと目玉焼きを載せて、まず1枚。

まわりサクサク、中はお布団のようにフカフカのパンはかすかに甘い。
そこにバターの香りと旨味、官能的にねっとりした半熟の黄味。

最強のコンビネーション。どうしてこんなに飽きないんだろう。
目をなかば閉じて、しっかり、ゆっくり噛んで味わう。

塩気が強いのはバターの部分、コクが勝っているのは黄味の部分、
脂肪のうまみ、あっさりした小麦の香ばしさ、白身のぷりぷりした歯ごたえ、

すべてを舌で丁寧に丁寧に探り当てながら攪拌し、一体化させ、
香りと味のシンフォニーがピークを過ぎたところで、嚥下する。


嗚呼。陶然とする。もう一枚、食べちゃえ。


これだけの楽しみが約束されている時間にテレビをつける人間が
やっぱり私には信じられない。(へんくつ?)

食事もテレビも両方楽しいことだけど、並びたたないじゃない。
お互いの「喜ばしさ」を阻害しあう組み合わせだと思うの。

もう8年前になりますか、ノーパンしゃぶしゃぶって話題になったでしょう。
あれを見たとき、私は「???」って感じだったのね。

とろとろの霜降り肉をさっとゆがいてポン酢で食べるあの幸福と、
ノーパンおねーちゃんのスカートを覗く楽しさって、並び立つ?

私だったら無理。
性欲とからめられるのは「お酒と乾きもの」程度の飲食だよ。
しゃぶしゃぶを食べたあと、そのままその場が「酒とご歓談」の場にシフトして、
のぞいたりさわったりタイムが始まる、これだったらわかるんだけどさあ。

食べながらって……どっちともちゃんと楽しみたいとか思わないのかしら。

それとも、いま流行の「ABSOLUT ICEBAR TOKYO」みたいに、
その発想が面白いからネタで行っちゃえ、とか、そういう場所だった?
それにしてはノーパンとしゃぶしゃぶなんて組み合わせ、遊び心が足りないわ。

あっ、スウェーデンの本家ABSOLUT ICEBARに行った話、誰にもしてない!
今度会ったらスノッブな友人Fに自慢してやろう。忘れちゃいそうだけど。

………。


パンを焼いている間、よしなしごとをぐるぐる思いながら、
トマトサラダをしゃりしゃり食べる。口中、リセット。

口の中が青い香りでいっぱいになると、なんだか旅行に行きたくなる。

3月。3月にはまた旅に出たいな。5月にお遍路するから、3月は短めで。
8日間くらい休めたらいいな。
スペインのレコンキスタのあと。
ニュージーランドのテ・ワヒポナウム。
マチュピチュ。ラパ・ヌイ。ヒエラポリス。あー世界遺産のテーマソングが。
夏まで待ってスイスのユングフラウもいい。氷河鉄道でロープウェイを登るの。
もっとお金があればぜんぶぜんぶ行けるのに。

長期の場合は貧乏旅行してるけど、別にバックパッカー志向じゃない。
ユースホステル以外にも泊まってホテルサービスを体験したいし、
それ以外でもお金をきちんと (贅沢に、ではなく) 使ってしっかり旅行したい。

お金がないと、ちゃんとその国を味わえない部分がどうしてもあるから。
スイス、物価が高いらしいしなあ……ユングフラウ、まだ早いか?

そういえばデンマークのホテルの朝食おいしかった、
あの、血液の香りたっぷりのレバーのパテ!
日本と違ってモチモチ感のない軽いパンをちぎって、パテをたっぷりのせて。
あんなもの朝から食べるなんて、王侯貴族になった気分だったなあ。
なめらかで、濃厚で。どうやって作るんだろ。……。


チーン。
トーストが焼ける。

今度はバターを塗って、はちみつをひとくちずつ載せて食べちゃう。
次のひとくちはブルーベリーのジャム。
最初にジャムだけ口にいれて、そのあとでパンを食べてみる。
うーん、やっぱり載せて食べた方が美味しいな。

おかわりしたコーヒー、今度はブラック。
お気に入りのコーヒー豆は、エスプレッソブレンドだから、かなり苦いの。

でもそこがジャムトーストにはぴったり。
食事に大切なのは、納得のいく美しいバランスだと思うな。


ごちそうさま。さてさて。今日もがんばるぜ。


これが「ケース1」の場合ね。
他にも
ケース2:和食の場合 とか
ケース3:パンケーキを焼く場合 とかあるの。


朝ごはんって、一日で一番おいしく感じません?


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