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2007年5月

帰っておいで。

 
しばらくブログを休みます。


どうも、心に余裕がないみたいで。

いつもずーっと一瞬の絶え間もなく頭の中を流れていた、
泡のような音楽のような、意味はないけれどキャンディーのように
楽しくキラキラしていた言葉たちが、ぱたっと止まってしまった。


いま、無音の中で生活をしています。人生で初めてのことですよ。

(あんまり、言葉の流れが絶えることって、ないですよね?)

いつも、頭の中を満たしている、キャンディーみたいな役立たずの言葉の
奔流から、何かを拾い上げてはぼんやり空想しながらゆるゆる生きてて、
たまにへたくそな詩を書いたり、まあ、あんまり生産的ではないんだけどさ、
でも、私は私の人生と、私を取り巻く世界がいつもいつも大好きでした。


人生っていいもんだ、世界は美しいものだ、
道ばたにもカーテンの影にも、詩と美しいものはみちあふれている、
そんな世界のすみっこで呼吸することが許されているのは幸せなことだ、
ほんとうに、生きているって、いいものだなあ。

という、突き上げてくるような喜びがゆらぐことがなかった。
大病のときにも、こっぴどく振られたときにも、根本のよろこびが翳ることは、
まったくありませんでしたよ。

(いま飢えている、内戦にあえいでいる人たちからすれば、
ずいぶんと鈍感で無知で甘えた感覚なのでしょうが)


朝、目が覚めるたびに、生きているっていいものだなあ、と、
これは小学生になる前から、ずっと、明確にそう思って起きていました。
雨の朝には、雨の音が、晴れた朝には、日差しの透明さが、うれしかった。


今は、ダメですね……。なぜなのか、わかりませんが。
いろいろ、焦っているみたいで。少しずつ私を見失っています。

とりあえず、あの無意味で役立たずな言葉の群が帰ってきてくれないと、
私は、ごはんの味もしないのですよ。
お酒を飲む気にもなれないんですよ。
人生が、あんまり、楽しくないんですよ。


帰ってきてほしいなあ。。。



約500km

 
 会えない
 会えないね今日も

 ガスストーブの奥の火のように
 燃えさしの言葉を呼吸にくるむ
 呼気の熱さは受話器を流れない
 私は現実の距離に歯がみする
 
 当たり前の出来事は当たり前すぎるから
 きらい
 処理速度は日々是同じなるもので
 それを変換するには装置が必要です
 やわらかなほっぺた
 あったかいからだ
 きっと太古から言い尽くされて
 吐き捨てられたカスみたいな感傷だけど
 一身上の都合で鮮やかにつらいものね
 
 救急車のサイレンなんて
 そこにいたら日常の音が混じって
 遠く東京にまで届くからダメなんだ
 やめてよ
 そういうのやめてよ
 
 携帯の
 うすっぺらな暗がりから漏れる沈黙が
 やりきれないのは面倒だからじゃなく
 その耳にふれられないから
 ねえ64万円あったなら
 どこでもドアは本当に買えるのかな?
 生まれてくる時代を間違ったみたい
 私のせいじゃないよ
 
 「満月がきれいだね」
 やっと優しい声 こっちは曇り

 少し 泣いた
 






※過去の詩より。大阪-東京の恋愛時代です。なつかし。

 

サイボウズ!

サイボウズ!

今日はサイボウズさんに取材に来ました(^^)
長引いてます。

写真はキャラクターのボウズマン。

妙にリアル。そしてマッチョ…。

 

ただいま。

 
  沈黙のあと限りない笑顔が広がるように

  夜がぐんぐんと明けてゆく

  人の世に

  神のおわしますことを

  冥い空に瞬間だけ焼きつけて




……きのう美しい夜明けを見たので、なんとなく。


***


さて、結婚式帰省休暇も終了。
父と飲み屋めぐりをしたり、イトコの子どもたちをあやしてて腰を痛めたり。
6月にまた友人の結婚式で帰省するので、ジモトモとは会いませんでした。


今日明日は、取材だの仕事先との会食だので外出しっぱなし、
プラス、夜はみっちりした原稿スケジュールです。
胃が痛いんだけどなあ。。。眠れるのかなあ。


まあ、しょーがないや。いってきまーす。



おめでとう!

おめでとう!

いとこの結婚式にきてます、福岡です。

朝から夕方まで続くらしい、いなかの式と披露宴は長い!
昨日の晩から宴会でしたよ。

兄弟のように近くで育ったいとこ。
感無量です。

おにいちゃん、おめでとう\(^^)/

目指す地点は、そこ。

 
昨日は、ずっとずっと憧れていた人にインタビューできました。
超有名なデザイナーさんです。片山○通さんです。検索回避。

体の奥から湧き上がってくる「感無量だあ!」という思いを抑えるのって、
けっこうたいへん。仕事ですから仕事仕事。ただのファンだな、もう。
ああでも、ひさびさに手のひらに人という字を書きたくなった。
余談だけど(このブログ自体ぜんぶ余談だけど)、洗ってないばい菌だらけの
手のひらを舐める、という行為は、緊張で腹が弱ってるときにはよろしくないと思う。

片山さんは、
「人と同じようなことをやっていては、自分が仕事をする意味がない」
「自分にしかできないことを積み重ねる」と繰り返しおっしゃっていて、
ああ私の尊敬する人はみんな同じ事をいうなあ、
だから誰もかれもあんなにパワフルに頑張れるんだなあ。


私にはまだまったく答えの見えない問いの大きさに悄然とするばかり。


***


今日は、7本の締切りがあります。こんなの初めてです。
限界に挑戦しよう。昨晩も寝てないんだけどさ。
昨日頼んで、今日! みたいな原稿をはいはい受ける私が悪い。
ここ数日間、家事を放棄してます。ストレス。家を磨いて料理したいぞ。

土曜から実家に帰省するから、そこでゆっくり眠ろっと。



みみず、どうしよう

 
みみずコンポストを置こうかな、買おうかな、自作しようかな、と迷っています。
微生物のみのコンポストもあるけど、処理能力がとろくて実用的でない。
で、みみずなのです。
せっかくアリのひたいほどの土スペースが家のまわりにあるからね。

無理にエコな生活はぜんぜんしていません、化粧品だってナイロンの服
だってプラスチック製品だって、普通に買っています。
ま、できることはやろうかなー、という程度。
なるべくスーパーじゃなくて八百屋と魚屋で買うし(発泡トレー要らないから)、
洗濯洗剤も台所洗剤も、界面活性剤で汚れを落とす洗浄料(←石けんもだよ)は
さけて「コズグロ」で統一しているし、燃えないゴミと資源ゴミは容器を洗って
ちゃんと分別してるし、リサイクルできるものは出しているし。
で、生ゴミですよ。もったいないの。こいつら食べものなんだよなー。

家で時間があるときは、キャベツの芯とか大根の皮とか出汁コンブとか、
なんとかキンピラにしたり茹でて酢に漬けたりして食べてるけど、
ヘタとか根っことか、食べられない部位もやっぱり多い。

「牛を飼う」のはどうかとインドマニアの友人には言われたが、そこまで
大量の生ゴミはでないよ。っていうか、飼えない、普通に。

ただ、みみずコンポストも、ちゃんと手をかけてあげないと、みみずちゃんは
わりと「蒲柳の質」なので、あっさり全滅しちゃうらしい。
入れる生ゴミの加減を間違うと腐敗して悪臭ポストになっちゃうよ~、とも
脅されたし、うーん、迷う。

果たしてモノグサ大王の私が面倒をみていけるのか。
まえに、ぬか床を腐らせたことがあるんだよな。

「カブトムシ」以上の生きものについては愛情深く面倒をみた実績があるんだけど
(ざりがに、かめ、ハムスター、ねこ、犬)、みみず……みみずって、あの、
釣り餌とか熱帯魚の餌に使う小さなやつなのですよ。
釣り餌も同時に養殖できます! って市販のコンポストに書いてあったもん。

みみずだーって、おけらだーって、アメンボだーって~♪ ………

釣り餌みみずの面倒をみるために、
人に世話を頼んだり旅行をあきらめたりできるのかな私。

という、エコとの葛藤。



情けなくて泣きたい。泣かないけど。

 
おおお終わったあああ~~~!!!

なにがって、仕事が。この1週間で考えると、2回目の完全徹夜だぜ!
大人の夜って短い!

昼間、鬼の赤入れ直しをされた広告のお仕事に対応してました。

(総計10時間くらい代理店まで行ってブレストしたのに、
内容が変わっててツラかった……。ツルの一声ってやつがあったのか?)

21時くらいから修正対応をはじめて(18時には家にいたんだけど、
これも急ぎの家具雑誌の原稿を書いてたのだ)、えー、いまが9時だから。


パンフレット32pのキャッチとボディと付随する読み物を作るのに、12時間……。


うわあああ私おそいなあーーーー仕事するのーーー。


いま、自分で書いてて、アキレタ。


なんかもー、100回くらい読み返して、ゴロとかリズムとか直してしまう……。
それでも、甘い。仕上がりの口当たりが、なんか、やわらかい。
なんだけど、頭が煮詰まっちゃって、改案が浮かばなくなってくるよう。


このブログなんか、相当長いときでも10分もかけずに書いてるのになあー。
恋愛エッセイのメルマガなんて30分で2本を書き飛ばしてるよ。
べつに手を抜いているわけではなく、持ち弾があって慣れてるからなんだけど。
(恋愛映画のキスシーンを解説するという仕事。すごく楽しい。
つまり私はエッセイを書くのが好きなのだな……)


そしてボディコピーとかテキスト文とかは褒められるのに、
どうしてもメインのキャッチコピーが下手で、やり直しやり直しなのね。
詩のタイトルつけるのも、すごく下手なんだよな。。。

「君のコピーには飛躍がない!! もっと飛躍しろ!!」と怒られる。
「人を気持ちよくだますんだ! ケレン味をもて! 嘘をつけ!」とも怒られる。

あああ。実生活について怒られているようだ。
どーうせ安全でつまんない女よ、私なんて。ふん。

コピーの才能がないのはわかってる。けどけど、人並みレベルには行きたいわ。
いまにみてなさい。くやしーーー!


テンション、つかいきった。

でもまったく眠くないので、今日はこのまま取材につっぱしります♪



茗荷谷にて、アロマ試験

アロマテラピーの資格試験を受けに、茗荷谷の拓殖大学に来てます。

午前が2級、午後が1級。いま昼休み。


ライフスタイル関係のコラム書く仕事が多いから、自主的に。

ひさびさの受験勉強、楽しかったですよ!
アロマは奥が深いなあ。もっともっと知りたくなってます。


熱はいまいち下がらないけど試験は待ってくれないの。
しんどい。でも受かってやるー。


※追記
 たぶん合格すると思います♪ 本当に勉強たのしかった。

 もっともっと知りたいなあ。とくにトリートメント法を知りたい。
 王子にアロマトリートメントしてあげるのが趣味なんだけど、
 マッサージのコツとかちゃんと知っておきたいもの。

 自分のいちばんやりたいことって、こういうことなんだろうなあ。
 誰かの、心じゃなくて (そんなだいそれたことは無理)、
 肉体や神経の緊張をほぐしたり、らくにしたり、そういうことをしたい。

 でも、それ一本で生きていく自信はないのだ。

 ほんとうに好きなことは、趣味にとどめておきなさい。と、自分を説得してます。



本格ダウン

 
扁桃腺が腫れてて、熱がいっこうに下がりません。
38度7分。 おふとんから起きあがれない……。

王子は家族と旅行に行っちゃいました。

(家族と……ほんとかなあ。私、ご両親と交流ないしなあ。
でも突っ込む気力がない……)


咳をしても悪夢を見ても、ひとり。


ひとり暮らしのころ、風邪を引くと、とても孤独でした。
思い出します。

ここ最近の私は、恵まれていたんだなあ。
熱を出して気弱になっているときに、心配そうな目で見ていてくれる、
手を握っていてくれる、添い寝してお話しをしてくれる人がそばにいた。

誰かと暮らす、というのは、ありがたいことです。
王子。誰とどこに行っていてもいいから、明日は、帰ってきてね。


寝ていたいけど、締切りはある。
座っていられないので、おふとんに腹ばいになって、
ノートパソちゃんで書いては休み、書いては休み、

はやく解熱剤がきかないかなー。たのむよー。



誤解だあッ!!

 
ゴールデンウィークに、
失恋でへこんでた友人のアキラくんを家に泊めました。


と、いうことをこのブログに書いたじゃないですか、4月末に。
そしたら、友人3人からおしかりの携帯メールが来たわけです。

「モラルがないッ!」
「何かあったとかないとかじゃなく、そういうことはやっちゃダメ!」
「王子さんがかわいそうだ!」

みたいな。 さっぱりわけがわからなくて、「???」だったのね。
直接、話した人も、変な顔したし。

んで、ずっと引っかかってたんだけど、今日、アッ!と思いついたから、
携帯メールよこした友人のショーコちゃんに電話してみた。

私「ねえ……ひょっとして、王子の留守中に私が友達を泊めたと思ってる?」

ショ「ちがうの?」

やっぱりか……。くう~~~!

私「そんなわけあるかッ!! 仕事部屋にアキラの布団敷いたの王子だよ!
 私は王子といっしょにいつも通り寝たよ! 3人で朝食とったわい!
 アキラは私の友人だけど、王子といっしょに飲んだことだってあるんだよ!」

ショ「なんだあ。それならそうと書いておきなよ」

だから今書いてるんじゃん。ていうか、ていうかね、

私「私がそんな女だと思ってるからそういう誤解するんだと思うと、
 そしてそんなことで叱られたと思うと、すっごく腹が立つーッ!」


このブログ、リアルの友人も、仕事相手も読んでるから、
何人が誤解してるか知らんけど、誤解だッ! と叫んでおきます。


でもさー、普通ね、夫ってのは、毎日、家にいるもんじゃないか?
暮らしているわけだから。
わざわざ書かなくても、大前提だと思ってるんですけど。がっくり。




※追記。
体調不良はただの風邪だったようです。現在、みごとに扁桃腺が腫れてて
熱が出てます。へんな病気じゃなくてよかったー。



携帯より

 
ここんとこやたら弱気だと思っていたら、体調がおかしいです。

今日はいろんなところに激突してます。まっすぐ歩けない。熱があるのかな。

3本目の取材が運良く中止になったので、ただいま帰宅途中。
ドタキャンに救われました。神は、いる。

手のひらに汗ばかりかいて、頭が重くて鈍痛があって、肩と首が石のよう。
固形の食べものを咀嚼して飲み込めない。胃がウエッ、てなる。風邪?

頭、痛いなあ。帰ってから仕事するの、イヤだなあ。
効率が下がってるよなあ、今日中に書くの間に合うかな、
明日も早朝から取材だし、眠れるのかな……ぐるぐる。

まあ、最終的に、何とかなるもんだと、わかってはいるんだけど。

ピッ、と押すだけで、体調のしんどさを認識する神経スイッチがオフになる。
そんな機能を身体に搭載したい。

って、あー今日も弱音を書いてしまった……。

みんなみんな、誰だってしんどいのにね。

都営浅草線の中からでした。



よわね。

 
日付がかわってしまった……。

今日と明日は、睡眠時間が2時間もとれないこと確定です。

朝早くから夜まで取材とか打ち合わせとかで、ずっと外出。
メールに返信したり、調べたり、書いたりする時間を取れるのは20時以降から
だから、しかたない。いつまでたっても、書くスピード、遅いですし。


でも、この程度の状況なんて、ぜんぜん忙しいとは言わないのだ。
と、まわりを見ていて思います。

忙しいと思ってしまうのは、私がなまけものなだけで。

うん。


わかってるんだけどさ。


さいきんは苦しくてしかたないです。

もっともっと、という欲求が自分の中には少ないのに、
もっともっと、という気持ちを奮い立たせなきゃいけないことが苦しい。

ほっといても進み続ける人のこと、心底、心底から尊敬してますよ。
そういう人たちが命を削って、時代を切り開いて、歴史をつくってきたのだもの。

無理だ、私には。どうしたって。 努力を継続できない。


目標とか野望とか、そんな、誰もが持たなきゃいけないものなのかなあ…。


まあ、とりあえず、目の前の仕事を終わらせてから考えよう。



きみみたいにきれいな女の子

 
今日はひさしぶりにタレントの喜屋武さんとお仕事でした♪

神奈川県の某所で、とある会社さんに突撃。
16時から4時間にわたる長丁場だったけど、楽しかった。

1年半前よりも、ぐんぐん美しくなっていく喜屋武さんを見るのが
楽しくってしかたない仕事。

二十歳くらいの女の子は、ほんとうに、毎月、花開くように輝きを増しますね。
「おごりの春のうつくしきかな」という感じ。
まぶしくてまぶしくて、ひたすら、うっとりしてしまいます。

こんなにも美しい女の子には、御伽噺のようにしあわせに、
世界一しあわせになってほしいなあ。


明日はTBS緑山スタジオで、朝もはよから某ドラマの撮影を見学、
そして美術さんにインタビューです。芸能人週間。



毎朝の祈り

 
6時半くらいに、天窓から降りそそぐ自然光で目が覚める。

顔を洗って着替えたら、じょうろをつかんでサンダルを履く。
植物たちに水をやる。山椒の木。ぱせり。ひまわり。
水滴を受けて、山椒からぷうんと香りが立つ。まだチビのくせに、立派立派。

空模様を見て、新聞をとり、3階の寝室へ。
王子様を起こす。 おはよ。いいお天気よ。起きて。

ふたりでゴミ出し、ついでに手をつないでお散歩。今日はどこまで歩く?
たくさんの人たちと挨拶をする。おはようございます。いいお天気ですね。

帰り道、お豆腐屋さんでできたての豆腐を買う。お散歩終了。
王子はシャワーを浴びて、身支度を始める。
私は豆腐で味噌汁をこさえて、甘い玉子焼きを焼く。今日はベーコン入り。
「ねえ、ネクタイってこれでいい?」 毎朝、必ず聞かれるセリフ。
うん、似合ってるよ。男前、男前。

夜から水に浸しておいた玄米をお鍋で炊く。ふっくら、いい香り。
サラダと、ビタミンたっぷりキウイフルーツも添えて、朝ごはん準備完了。

「あったかいうちに食べにおいで」 1階でヒゲをそっている王子に声をかける。
朝だけはテレビを見ながら食べていい約束だから、今日も元気に怒っている
みのさんを眺めながら、いただきます。

私がお皿を洗っている間に、王子は歯を磨く、髪をセットして荷物を整える、
どんどんよそ行きの、りりしい顔になっていく。
スーツの肩がピンと尖っている。もう気軽に抱きつけない、広い背中。
短いお別れの時間だ。

「いってきます」 「いってらっしゃい。気をつけてね」

急に広くなる家。仕事部屋にこもってPCの電源を入れ、さ、お仕事スタート。
いくつかのメールに返信を打って、そうして。

そうして、少しだけ王子のことを考える。

できたての小さくてかわいらしい家と、優しくておおらかで凡庸な王子とは、
違和感なくぴったりと縒り合わされた、切り離せないふたつ。
ここは、どうしようもなく王子の家だと、いつも、思うから。

多少の居心地悪さを感じながら、私は毎朝、無言で問いかける。
朝食を作り、植物の世話をし、王子と同じものを見ることで、確認する。
私も、そこに混ぜていただけますか?
家庭的なものごとは、少しだけ、私と、この場所とにあるズレを
解消してくれる気がして。

それでもいつか、違和感なくこの空間で呼吸し、食べ、眠ることのできる
ひとが王子の前にあらわれるのかもしれない。

「永遠なるもの」に擬態して平穏な顔をしている日々を、
噛みしめるように大切に味わっておくことが、今の私にできる精一杯なのだと、
忙しい一日がすべりだす前に、いつも、考える。


とても平凡な望みの中で生きているはずの私の、毎朝の祈り。


犬しょうぶ

 
今日は菖蒲湯に入って、かしわもちを食べました。

いちにち遅れたのは、きのうは酔っぱらって、菖蒲を買っていたことを
忘れたからです。ちまきは昨日食べた。

でね、思ったんだけど、菖蒲の葉って、犬のにおい がしませんか。

野良の犬じゃなくて、せっけんで洗いたての犬のにおいです。

白っぽくて赤い根っこ部分は、ちゃんと植物の、菖蒲らしい芳香がするのですが、
緑の葉っぱの先っぽ部分が、どうにも犬っぽい。

いっしょにお風呂に入ってた王子に言ったら
「あ、確かにこれ、犬のにおいに似てる!」 って同意してくれたから、
そんなに外れた感想ではないと思うのですが、

あーでも、うちら夫婦の嗅覚が変なだけだったらどうしよう。

と、不安になったので、書いてみました。誰か同意してくれたらいいな。


ばたばたしてます

 
5月が、なんだか忙しくなってしまいました。18日まで。

毎日、納品しなきゃいけないもの(原稿、原案、広告のフロー)が複数ある。
なのに、毎日、取材やブレストが入っている。
書くの遅いから、時間が足りない……。気合いを入れます。

でもね、ここを乗り切れば、5月末にはベッドが届くのだ!

大奮発してタイムアンドスタイルで買ったの♪ 一目惚れしちゃったの♪
寝室が気持ちのいい雰囲気になる、やわらかなフォルムなの♪
うちらの収入を考えると、かーなり贅沢なんですけど、えいや、っと。

あと3週間を乗り切れば、あのベッドでごろごろできるんだ、
それまで頑張ろう、と、にんじんぶらさげてます。


ありふれた始まりのはじめ (過去の詩より、2001年)

 
 用意された結論に必ず辿り着かなければいけないから
 私はまたワンステップ省略して降り立った
 早いほうがいいでしょう そう聞いたことがあるよ
 手に手をとって「てにをは」から
 やりなおせたら仕切り直しで出会いなおし口直し
 さびしいね
 
 スペシャルなものが欲しいんだって言ってる
 「元気をだして」月並みだけど一番はそのこと
 あまり意外性を期待しないでほしい
 いつだって仕方ないことしかしていないのだから
 お気の毒さまって手をとってくれればいい
 
 免許がないから車を運転できない
 飛行場には1時間前に集合だってバカげてる
 遠くに行くためには電車の切符を買わなければいけない
 みどりの窓口に並ぶと侮辱されているような気がするし
 券売機も並ぶ価値のある場所に思えない
 どこへでも行ける定期をくれるならいくら遠距離でも
 きっと会いに行くよといったらイヤな顔をされた
 
 育った土地も家族のありさまも違いすぎる二人が
 こうして同じコロナなど呷っているから東京が好きだ
 たいした出会いじゃなくていい、聞かせてほしい
 どんなことしたい?
 気取りすぎの臆病者にかまっている暇が
 腐るほどあるから休日がいつも好きだ
 
 いつのまにかのふりをして同じベッドにもぐりたい
 余計なプロセスは好きな人と嫌いな人にふりわけよう
 とりあえず今日はこのまま目をとじようか
 全部ありきたりに思えるから夜がくるのはいい
 どんなときも来るから公平でいい
 
 言い訳をするなら私にはいつだって必然なのです
 自由意思なんてこの世にあるのかしら と
 
 ひきよせられるようにまたキスをしてしまった








※これを今はなきネット詩誌「朝飯」に投稿したとき、私は22歳でした。
 うーん、さすがに若い! ってかんじの詩だなあ。無責任でさ。



くさやキュウ

くさやキュウ

朝もはよから、千葉まで草野球の公式戦を応援にきてます。

王子様はファースト。もと球児(小学校~高校まで)。
エラーしたことがなくて、守備はうまいらしいですよ。
ここんとこ打率が悪いのが悩みだって。

あんな遠くで練習してるのに、王子の声はハッキリ通るなあ。
大声じゃないのにひとりだけ会話の内容がまるわかりだ。

今日は活躍できるといいね。 がんばれー!

追記:
 負けちゃいました。ざんねん。
 試合のあとは、公園でBBQしました。
 みなさん奥さんと子どもを連れてきてて、わいわい飲んで食べて、楽しかった!
 青空の下で走り回る子どもを見てると、子どもほしくなっちゃいますね~。

 王子様は奥さんたちにカッコイイカッコイイ言われてご満悦だった…
 鼻の下、のばすんじゃなーい!

 日差しを浴び続けたので、日射病ぎみです(^^;

 

透明な光の中で

 
直線的な5月の日差し。
明度の高い陽光に、まだ初々しい萌葱の若芽がきらきら光る。
夏になればもっと傲慢に濃緑のたてがみを振り立てる木々も、
今はうっとりと陽光を味わい、羽をのばしているようだ。

6月のあの国を思い出させる、透明な光と、淡い緑の木陰。

ああ。北欧に行きたい。

雪に閉ざされた冬の割れ目から、春と夏が一息に噴出してくる5月、6月。
もっとも美しい時期の北欧を、去年、歩いた。
たったの3週間でなにがわかる?
桃色に染まる白夜の海の美しさがわかる。
春にほどけた人々の微笑みのやさしさがわかる。
群生する黒や紫のベリー類の、
庭先で笑いさざめくように咲いている小さな花たちの、
ふわりとワンピースを翻すプラチナブロンドの少女の、儚い愛らしさがわかる。

透明すぎる陽光はやわらかく、しかし眩しく、
露出を間違った写真のように風景を白く飛ばしていた。
淡い緑色の芝に覆われたなめらかな丘、凹凸の激しい古びた石畳、
ぬるりとした質感の現代建築たち、すべてが光の中に浮いているようで。

美しかった。

透きとおった5月の光の中を散歩していると、
ひとりでいるぶん五感のすべてを開いて味わうように歩いたあの国々に、
また行きたくて行きたくて、切なくてしかたない。



求ム、ラーメン中華!

 
実家を除けば、お互いに賃貸住宅ではない家に住むのは初めて。

ということで、目新しい毎日を新婚テンションで過ごしている若崎家です。
テンション・オブ・シンコン。
シティ・オブ・ロンドンみたいだわね。
ウサギ小屋のくせに~、と、自分ツッコミも入りますが、
いいのよっ、主観よ、幸せなんて。

はりきって料理も作ってるわよー。
使いやすいキッチンだから、苦にならない。
広すぎず、狭すぎず、2~4人のゴハンを作るのに、ちょうどいいの。

それに、カウンタートップを、私の167cmある身長にあわせて90cm高で
作ったから、包丁作業してて腰に負担がかからないんですよう!
平均的な身長の女子にはわからないだろうなあ、一般的な古い賃貸住宅の、
80cmという低い作業台で、腰をかがめて料理するツラサ。
もう、パラダイスですよ、90cm高の作業台! 王子、ありがとう!

今日のメニューは、王子の「白ワインに合う料理」というリクエストに応えて、

ツブ貝の刺身 (殻ごとの、うねうね生きたヤツを買ってきて捌いた)、
カンパチのカマ焼き (塩とオリーブオイルで食す)、
チェリートマトと春菊とホタルイカのガーリック炒め (トマトと春菊はあらかじめ
 グリルで焼いて甘みを引き出しておく)、
きゅうりとササミのピーナッツ胡麻ペースト和え、五香粉風味、
こごみのおひたし、酢をきかせたもの、
〆は、玉ねぎとワカメの味噌汁・玄米ごはん。

気合い入れて、ピーナツと胡麻をすり鉢でペーストに擂るところからやったぞ。
MTV見ながらノリノリで尻を振りつつ歌いつつきゅうり刻んでたら、
ちょいと指に切り傷をこしらえちまったけどさ。 ご愛敬ってもんよ!


料理中の20時頃、アキラから電話。
「おとといは愚痴に付きあわせてごめんよー」と、傍若無人なアキラらしくない
殊勝なことを言ってる。失恋は人を成長させるねえ。

アキラ「いま何してる、仕事?」
わたし「料理だよ。辛口の白ワインに合うものを作れっていうリクエストなの」
アキラ「いいなあ! いいよ、そういうの。いいよなあ……」
わたし「なに、あんたも料理したいの?」
アキラ「そうじゃなくてさ、仕事から帰ってきたら新築のマイホームで
 若崎みたいなコが、あなた夕ごはんできてるわよ♪ なんて待ってる状況が
 めちゃくちゃうらやましい!」
わたし「う…うわー、結婚制度と私の人格を否定し続けてきたあんたとも
 あろう人が……。そうとう心が弱ってるね。だいじょうぶなの??」
アキラ「だめかも。あー早く幸せになりたい……」

力なく切れる電話。うちにごはん食べに来ればいいのに。
王子がいると、友人が遠慮しちゃうんだよね。ぜんぜん構わないのに。


あ、もちろん、家で料理するだけじゃなく、近所の居酒屋や定食屋もふたりで
物色してますよ。 早くいい店にあたりたくて、はしごしちゃうこともあり。

おいしい焼鳥屋と、インド料理屋はいくつか見つけたから、
あとはおいしい「ラーメン中華」がほしい。

「ラーメン中華」とは!
タンメンとチャーハンが美味で、餃子セットや半ラーメンセットが人気、
しかし干豆腐や豚耳の冷菜、ピータン豆腐、甕だしの紹興酒も置いている、
そんな「気安い食事」にも「ちょいと本格的な飲み」にも対応できるような
使い勝手のいい良心的な中華料理店のことである!

これは生活に必須なんだよう、王子がいないときにも駆け込めるし、
ランチにも利用できるし、ふたりでも美味しく食事できるし。

こじゃれたイタリアンやフレンチなんか、かなり遠方でも困らない。
切実に近所にほしいのは、誠実な赤提灯と「ラーメン中華」なのだ。

いまのところ、ラーメン屋はハズし続けてます。
どなたか(いないと思うけど)馬込・西大井・荏原・旗の台・中延付近で
すてきな「ラーメン中華」をご存知の方がいらっしゃれば。

情報、求ム!!!



4月の歌会

 
 ごめんなさい記憶がなくて でもわたし相手はちゃんと選んでますよ

   どこにいてもあなたに思い至る今日 世界はなんて狭いのだろう

 元気だよ、そっちは?なんてメール打つ 早い話があなたと寝たい

   会いに行く 夕陽が赤く熟れ落ちて私は少し身軽になるの

 舌先に熱く溶けだすキャラメルを舐めて揺さぶり咬んで味わう

   肌と血と唾液と髪をより合わせ互い互いの運命となる

 「幸せそう」ひとに言われる程度には幸せになり まだ待っている

   移り香とささやく声と笑いじわ以外はみんな好きだったけど

 「あなたらしいわ」と笑って許してたすべてが今は拒絶の理由

   正論で責めても崩れない嘘はもう終わらせるために吐いた嘘

 これはただ自愛の発露「別れましょ」タバコなんかを斜めにくわえ


4月後半の歌会(某SNSでやってます)に提出した歌たち。
恋愛の、始まりから終わりへと向かう運命。というテーマで、多作。

「へたくそでも公開することが大事だぞ若崎!(前半が余計だ)」という
主催者の言葉を信じて、こちらでもたまに公開することにしてます。

主催者は高校時代の恩師です。
恩師というか……悪友。
いっしょにバンドやって曲を作ったり、映画を撮ったり、買いものにいったり
BBQしたりと、高校3年間、ほぼ毎日、飽きずに思いっきり遊んだ相手です。
担任でもなんでもない教師と、どうしてあんなに仲良くなったのか、
今となっては思い出せません。

自宅の広大な書庫に膨大かつ魅力的な蔵書を持っている趣味人で、
映画を心底愛する映画オタクなの。
今はセンセイをやめて独立し、映画・CM監督をしています。
たまに地方テレビの放送台本を書く仕事を私にもまわしてくれるのだ。

高校時代は曲づくりをめぐって100回くらいケンカしたけど、
ずっと文通が続いて、地元に帰ると「12時間おしゃべり耐久マラソン」って
感じの飲み会をしてしまう。話がつきない唯一の相手かもしれない。

気安い関係だからこそ、
「若崎の歌詞って若さがないよな、16歳なのに。書き直し!」
「センセの曲も80年代引きずりすぎっスよ、古くさいです!」
なんてケンカした当時のままのテンションで、歌会では厳しいのなんの。
けちょんけちょんに言われてます、毎回。

でもいいの、下手の横好きで。趣味だもん、短歌は。

仕事はなにひとつ楽しくないけど、(というか、仕事って、楽しい楽しくない
じゃなくて、依頼があったら、やるかやらないか、それだけだと思ってて。
で、受けたからにはきちんと完成させて納品する。
だから「仕事、楽しい?」って聞かれると戸惑う……楽しくないことはないけど。
今はこれしかできることがないから、いっしょけんめ取り組んでます、
というだけのことです。みんな、そんな楽しんで仕事してるのー??)

気晴らしに作る短歌は楽しい♪
短歌が職業の人は大変だろうなあ。


春眠をひっぺがす

 
お仕事してます。

が、ちょっと困った事態が。

昨日は水族館のあと、けっきょく「帰りたくない」とだだをこねるアキラを
泊めたのだけど、いっしょに寝るわけにもいかないから、
私の仕事部屋に布団を敷いてあげたのね。


で、今朝、そうそうにアキラが帰って。

仕事部屋に残される、布団一式。

……。

仕事するじゃない。
うららかな太陽が窓から降り注いでくるじゃない。
ああ春だなあって、気持ちよくなるじゃない。
ふと机の後ろを見ると、夜具がのべてあるじゃない。
ついつい、一息いれる合間にゴロリンと寝ころぶじゃない。
寝ころぶとマンガなんか手に取っちゃうじゃない。
仰向けで読んでると腕が重たくなるじゃない、気温はぽかぽかじゃない。
だんだん目蓋が、目蓋が、こう……トロトロと……。

……。

だああああ!!
これ、コタツと同じだ! コタツの魔力をこやつから感じる!
危険! コーション! だめだめだめ、仕事部屋に布団はダメっ!


で、鉄の意志で撤去しました。
客用布団は1階に収納! (仕事部屋は3階です)

ワンルームで、万年床とかベッドとかと同居しつつ、仕事してる人。
意志、強すぎる。
私には無理でした。締切りをゴロゴロ突破するところでした。




* * *


 憎しみがこんなに持続しちゃうのは愛の記憶があるからでしょう (枡野浩一)

余談だけど昨日今日の日記に登場するアキラは1週間前に恋人と
別れたばかりで、もうキャプ翼の三杉くんかッ、てくらいガラスのハートでね、
なにか言うたび、ひょろりとした身体に不釣り合いな大きな瞳に涙がうるると
溜まってました。 水族館で泣く30歳。めだつめだつ。

15年来のつき合いの友人ではあるけれど、
そんな姿は滅多に見られるもんじゃなし、うろたえますよ。ひじょうに。

帰りたくない泊めてくれ、というダダも、聞いてしまうというものです。
ごはんだって3食せっせと食べさせてしまうし、
人間の機能がほぼストップしている中、唯一達者に動いている口から発せられる
愚痴なら、徹夜で聞いてもあげようじゃないか。

「悪いところを治せば、やり直せるのかなあ……」
そんなことを言われても。どうなのだ。どうなんだろう。そういう問題?
やりなおせたとしても、それまでと同じではいられない気がするよ。
いちど壊れたものは。どうしても。

 どことなく微妙にちがうものだった なくしたものを取り戻しても (枡野浩一)

もう、壊れかけのレディオのようなエンドレス失恋愚痴ナイトでした。
寝不足。でもいいの。
失恋したての人間に理不尽に甘えられるのは、私の運命だ。
Mくんだってそうだもんな。ほかにもさ。


私は、気の利いた受け答えができるような、面白みのある人間じゃないけど、
人の話は、愚痴も弱音も自慢話も、ぜったいにバカにせずにちゃんと聞く。
だから、元気がいい人より、弱っている人からお呼びがかかりやすいです。

イタコのように自分を捨ててその人になりきって、痛みをぜんぶ受け止めて、
わかちあえたらいい。 や、もちろん、無理無理な話だよ、そんなの。
でも少し、ほんの少しでも、重なって、共振したい。
相手のためではなく、そうやって受け止めないと、会話を一歩も進められないから。

軽い感想も助言も言いたくないんだもの。
会話なかばで、理解したつもりで、すぐに私に助言してくる人のこと、
私は大大大嫌いだしさ。

利用できるときに、使ってくれればいいと思う。
たいせつな友人ズのお役に立てるなら、じゅうぶんな話だ。

アキラっち、はやく元気になるといいな。
どれくらい時間のかかることか、まだわからないけれど。

 ただひとつ悲しいことがあるだけで私の中のすべてが黒い (枡野浩一)

 人間は忘れることができるから気も狂わずに、ほら生きている (枡野浩一)

無力なワンノブ他人としては、いつだって泊まりにおいで、って
くらいのことしか言えない。



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