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次は1週間後だね。

 
晴天が続きますね。

まぶしいくらい明るくて、日向を歩くとくらくらするけれど、もう夏とは違う。
あたまのてっぺんからぐいぐい押さえつけてくる、あの暴君のような真夏の
太陽は鳴りを潜めてしまいました。気温は7月のそれと同じなのに。

植木に水をやりながら、黄みがかったきらきらした光を仰いで、思う。
どんなに明るくても、これは「プールの日差し」じゃなくて、「運動会の日差し」だわ。


光の透明度が上がる。
泣き出すのをこらえているみたいに空気に含まれていた水分たちがすーっと
どこかに引いていく。雲の流れが速くなる。
空のブルーが薄くやさしい色味になって、
風の中にほんの少し、こうばしい香りが混ざってくる。


私の足が止まっている間も、季節は確実に秋へと進んでいるのだなと、
そんなことを思いました。




*****


王子様、また中国です。成都。
移動に一日かかるので、休日から行ってしまいました。

王子は、先週末から風邪をわずらっています。熱が高くて、咳が止まらない。
不調の中、乾いた空調の飛行機を乗り継いで、ビジネスホテルで寝て、
言葉がきちんと伝わらない異国の相手と仕事をするんだ……。

愚痴を言わないタフな人だけれど、いってきます、の背中がとても疲れていて、
言葉がつまる。


はじめて、あちらにも本当に「誰か」がいてくれればいい、と思いました。

咳をする背中をさすってあげてほしい。
熱い葛湯を作ってあげてほしい。
おつかれさま、と言ってあげてほしい。





***



私は私で、精神状態がよろしくないときに、ひとりにされるのが、つらくって。

真夜中、うなされて泣いて金縛りにあって、だるいままに起きて呆然と座り込む。
疲れがまったく取れていない身体、砂がつまったような頭。

どうして生きていかなくちゃいけないんだろう……なんて、そんなこと中学生の
頃にでも悩んで済ませておけよ、という不毛な問答をぐるぐる考える。

タナトスの方向に引っ張られる髪の毛をつかんで引き戻して、午前3時、
気晴らしに散歩にでかけたら、こんな時間に犬の散歩をさせている近所の人と
行きあいました。人も犬も、顔だけは知っているコンビ。
思いがけず名字を呼ばれておどろいた。うちの前の道を掃除してくださっている
当番さんだそう。

立ち話をして、ミニチュアダックスを少しなでさせてもらう。
暖かい息、それにつれて上下する胸、背中、
撫でた手からじんわりと伝わってくる、命のうごき。
わけもなく泣きたくなる。いま、欲しかったのは、これだと思いました。


脈拍のある、生きている手を握って眠る時間が、とても大きな支えになって
いたことに、改めて気がつきます。

大病や大けがをすれば、かけつけて看病してくれる友人はいるけれど、
忙しく仕事をしている彼女たちに、馬込まで来て隣で寝てくれとは頼めない。

こういうときに、たすけて、と言える相手が、あたりまえだけど、私には
王子しかいないんだなあ。


自分で立ち直るしかないのだと思います。少しずつ。



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