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エンドロール

 
 
     跪いて乞うた愛は
     液晶の安っぽい光に溶けて流れた
     唯一のつながりがそこにあったから
     きのう落とした携帯電話の
     暗がりにひっそりと終わったのでした

 
     柳のように
     頼りなく揺れていた面影が
     黒い逆光を影に日向に笑うのです
     そこかしこに
     理解されなかった私の
     あわい無念が澱みます

 
     過ごさなかった年月と
     果たされなかった約束が
     さようならの一語に凝縮されて
     それはそれは宝物のように

 
     なんて美しかったことでしょう あなたは
     横顔の稜線を忘れますまい
     事実は事実として残るという
     単純はあなたにもやはり
     むごいこと でしょうか
 

     風の
     吹くままに面をあげ漂っていくと
     未知なるものが愚昧な私を目迎し

 
     そうして日々の手垢にまみれて
     あれもこれも思い出と去ってゆきます
     無感動なふりをして
     すべて取り戻せないままに




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