« 梅は咲いたか | トップページ | 不足の亀裂 »

源氏ブーム

 
源氏物語千年紀のブックフェアをよく見かけますね。

いい機会なので、小説版の現代語訳を集めて読んでます。


チャレンジしたのは、
谷崎潤一郎…読みにくくて途中リタイア。
円地文子…抵抗なく読んでます。いま3巻目。うつくしい日本語で読みやすい。
瀬戸内寂聴…かなりおもしろい! 原文のあの嫋々たる雰囲気も生かされてて、
つるっと3日間で文庫全巻読了。各巻末の「源氏のしおり」がまた素晴らしい。

あと、橋本治…源氏の一人称と、クドい文章が生理的にダメで2巻リタイア。。。
橋本さんの文章が大好きな人は楽しめると思うけど、私は、あのクドさが
どうにもこうにも、苦手。。。なのです。うーん。。。
肉体を持った男・源氏のリアルさはピカいちなので、いつか再チャレンジしますわ。


私が高校時代から親しみ、何度も読み返しているのは田辺聖子版。
現代的で文章も歯切れよく、源氏という男の造形が際だっているのです。
いわゆる夜のシーンは、品よく高雅な中にも、女君たちの惑乱の雰囲気が
濃厚で隠微。
原文のだらだらしてるわりにアッサリした描写が物足りない方にもオススメ。


田辺聖子さんは、源氏物語のパロディものもすべて傑作なのですよ。
『私本・源氏物語(文春文庫)』
『春のめざめは紫の巻』『恋のからたち垣の巻』集英社文庫。

おともの従者が語る、源氏の君のアナザーサイド恋愛譚。
気取り澄まして源氏を見送った後に「正妻じゃなくてよかった、独身はなんの
気兼ねもいらないわ!」と言いつつ、ぶぶ漬け3杯かきこむ六条御息所。
田舎育ちのじゃじゃ馬で、ゴキブリをタタキ潰す玉鬘。
ことあるごとに紫の上と自分を比べる源氏を、「オジン」「教えたがり」
「時代遅れの古くさい美男」と切り捨てる女三宮。
そして、京都弁でしゃべる、ちょっと女々しく情けない源氏の君。
爆笑につぐ爆笑ですよ。




***

ミニ源氏ブームも行き着いて、今は関連書ってことで、
柳亭種彦の『偐紫田舎源氏(にせむらさきいなかげんじ)』を読みふけってます。
新日本古典文学大系で、(上)(下)の2巻を取り寄せました。


これ、かなり面白い!
上巻を読み終わったのですが、中国の武侠小説みたいです!!

歌川国貞の絵も美しく、いやぁ、今までなんで読み逃していたのでしょう。

あらためて、江戸時代って、現代に近いんですねえ。
注釈なしですらすら原文読めるもん。


舞台は室町。
光源氏ならぬ足利光氏が、「謀反を挫き、お家を安泰させる」ために
美女に近づき籠絡しまくる冒険小説!
なんつーか、いろんな意味で男のロマン?(笑)


ああ読み終わりたくないわ。この世界から出てきたくないよー。



« 梅は咲いたか | トップページ | 不足の亀裂 »

05_ 映画・演劇・書評」カテゴリの記事

2009年の日記」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/64666/44081946

この記事へのトラックバック一覧です: 源氏ブーム:

« 梅は咲いたか | トップページ | 不足の亀裂 »

プロフィール

2016年7月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

オススメ



最近のトラックバック

カウンター

無料ブログはココログ