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世間につながる話、なのかな。

 
最近、酒量と喫煙量がハンパなく増えている若崎です。
おかげで、ぜんぜん宿酔いをしなくなった。朝にはケロっとしてますし
身体も重くならない。むしろ早起きです。強くなってきたなー。

おかげさまで仕事が忙しいので、朝や昼に飲むという連続飲酒からは
救われてます (土日のブランチでは軽く飲むかな~程度)。
さすがにそこまでヤケにはなれない。
ライターとしては、いまの私のやり方では35歳が限度なんだけど、
その時が来るまでは、せめて誠実でありたいです。他になんも持ってないし。


んでも、やっぱり、酔っ払ってる間にうっかり死ねたら幸せだよなぁ、
とは、思ってる、いつも。
酔生夢死って言葉は、悪口(…という表現でいいのか)なんだろうけど、
ぜんぜんそんな。理想の生き方・死に方に思える。

一言でいうと、どうにも、うーん、「健康」という状態に、慣れられない!


と、さて。

枕が長くなったけど、そんな愚痴をえんえんと言いたいわけじゃなくて、
今日はバーの話をしようと思ったんだった。


某駅のそばに、精神的に依存しちゃってるかもしれないほど
通い詰めてる大好きなショットバーがあります。


席数は10席、カウンターのみ。ずらりと並んだシングルモルト、
静かに流れるジャズ、ほの赤く薄暗い照明。

ミニカーなどの玩具や、大量のレコード、古い映画ポスターなどなどが
所狭しと(正直にいえばゴチャゴチャと)詰め込まれた店内は、
さながら、「大きな男の子の秘密基地」のよう。
まったくオーセンティックではないけれど、くだけすぎているわけでもない、
不思議に落ち着く雰囲気です。

ひとりで切り盛りしているマスターは、基本的に人と目を合わせないという
「接客業としてはどうか」というレベルの人見知り。かつ、極端なマイペース。
だけど、その大きな手が作り出すジンリッキーやウォッカトニックは、
初めて飲んだとき「おおっ」と声が出たほどに、美味なのです。


友人を連れて行くこともあるけれど、基本はひとりで行きます。
飲み会の帰りに、もう1杯だけ…と行くこともあるし、
王子の帰宅が遅いとわかっているときは、取材や打ち合わせの後に
さらっと1杯ここに寄ってから、夕飯の支度を始めることもある。
誰とも話さずに、静かに飲んで帰るときもあれば、
マスターや常連さんと、くだらない話題で盛り上がるときもある。

誰か連れてきてもいいし、ひとりでもいいし。
1杯だけでもいいし、4杯5杯と重ねてもいいし。
黙っていたら放っといてくれるし、話しかけたら誰か答えてもくれる。


「ちょうどいい」んですよね。とっても。

あくまでショットバーだから、スナックのような喧騒はなく、
みんな小さなスツールにちゃんと収まって座っている、
その多少のきちんとした感じも好ましい。


そして、ここに通い始めてから、去年の私を覆っていた極度の
マイナス思考から、なんと開放されました。
(冒頭のごとく生来のグレは治ってないけども)

で、それはなんでなんだろうなあと考えていて、ひとつの結論に
至ったのですが……。


「世間話」 に飢えていたみたいです。私。


世間話とは……
今日は寒いですねーええ雪になるらしいですよー とか。
ゴルフのスコア最近どうですか~さっぱりですわ~ とか。
うちの息子がヤンチャすぎて。いやいや可愛い盛りじゃないですか。とか。

そういう、毒にも薬にも、屁の突っ張りにもならないような、
会社員時代には不自由しなかったどころか心底ウンザリしていた種類の
話のことですよ!


人を使っても使われてもいない、三下ライターの私には、
「テキトーに会話を繋がなきゃいけないランチタイム」とか
「上司といっしょに電車で移動する時間」みたいな機会が、
あんまり、ありません。最近は会議や取材も現地集合・解散が多いし。

編集さんや進行さんやカメラマンさんとは、
基本的には電話やメールで簡潔に仕事の連絡をしあいます。
そして、食事に行くほど親しくなると、一気に深い話をするようになる。

よく飲みにいく友人連中は(だいたい週に2回は誰かと飲んでます)、
いちばん新しいヤツでも出会って4年、他は8年10年13年19年という
長~い付きあいで、今さら世間話でもない。
まあ、早い段階からディープな話が弾まないと友人にはなれないってのも
あるんですけど、エンジニアだの教師だのダンサーだのという、何の利害も
仕事の接点もない連中と、長い年月、そんなにしょっちゅう顔を合わせていたら、
表面的な会話なんか、やりようもなくなります。


で、私は。
今のような、「世間話ゼロの環境」を、歓迎すべきことだと思っていました。
うわっつらだけの話が、好きではなかったから。

基本的に「イエス」の相づちを打ちつつ、話が途絶えない程度に、
だけど踏み込みすぎて場の空気を壊さない程度に、ちょっと気の利いた
質問を投げて、「なごやかさ」という正体不明のものを醸成しあう、苦痛な時間。
会社員時代はずっと、「つまんないなあ」と思ってた。


だけど、バーに行くようになって、その場限りの談笑をするようになって。

…楽しいんですよ、その、「世間話」というやつが!

ホントにね、なーんも中身なんてないの。
ものすごくアタマ悪そうな話してるなあ今の私~って思うけど、その、
ゆるくぬるい、予定調和のだらだらした会話に、ふわふわと癒されている
自分がいるんですよね。

寝る前、ベッドの中で、クールダウンのために読み古したマンガを
眺めているときにも似た、癒され感。

毒にも薬にもならない話でお茶をにごす時間が必要な人間もいるんだなぁ、
そういえば自営業のうちの父親もスナック行ってたもんなぁ、
世間話ってのはきっと、「世間とつながってる感のある話」なんだよなぁ…。

なんて、ほろ酔いの頭で考えちゃいました。

いま、「世間話ぃ? いらんいらん、あんなの」って思ったアナタは
毎日けっこう世間話をしている人だと思いますよ、なんだかんだで。
ゼロになってはじめてわかる有り難みって、あると思う!

世間話が、プチ鬱に効く…こともある。バーは私の特効薬です。


でね、思ったんだけど。

定年退職した人が鬱々とするのって、もちろん自分の価値を見失うとか、
喪失感とか、老後への不安とかが大きいんでしょうけど、

日常的だった世間話ができなくなった、ってのも、一要因なんじゃないですかね?


ちょっと本気で、そう思うんですけど。
世間話ができる環境を見つければ、軽減するんじゃないかなあ、なんて。

どうなんでしょ?



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