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鍾乳洞が宿命的にキッチュである件について

 
遅くなってしまいましたが、9月24日~25日に遊びにいった岐阜の
飛騨高山~郡上八幡旅行の続きをば。

今回のメインディッシュ「鍾乳洞」と「長良川の天然鮎」について書いておこうかと。


出発直前まで両日とも雨の予報だったので、今回は、
天候に関係なく楽しめる「鍾乳洞」をメインに旅程を練っていました。

どのくらいメインだったかというと、2日間で5カ所巡るつもりだったという。
バカでしょ。


ところが当日、東京を出たとたんに晴れてきちゃって、急きょ白川郷などを
まわったもんだから、結局、3カ所しか回れなかったの。鍾乳洞。

1泊旅行で3カ所も回れば充分なんだけども、鍾乳洞って、
「次こそはきっと何かステキな『異世界』が広がっているでは!?」みたいな
期待感を抱かせる場所ですので、
行けなかった美山鍾乳洞と郡上鍾乳洞には、ちょっと心を残しています。


白川郷の写真。

Dscf0730

まんが日本むかしばなしみたいで可愛い家の集落でしょ。
でも、内部はお決まりの、飲食店か旅館か土産物屋か。

なんだかなあー。

もっとこう、アトラクション的な、もしくは博物館的な、
心躍る何かに利用することって、できないんでしょうか。

この「ふーん、これだけか」感は、上京してはじめて渋谷に来たときに、
「えっ、、渋谷って、ショップと飲食店とクラブがあるだけ?
もっとこう、キラキラした楽しいことがたくさんある、祝祭的な街だと思ってたのに」
ってガッカリした気分に似ている。。。


(これだったら、合掌造りの古民家をそのまま移築してつくられた民族村
「飛騨の里」の方が面白かった。
ゆっくり落ち着いて見て回れるし、家の中ががらんどうで好きに探検できるし、
電飾がほとんどないから当時の屋内の暗さも追体験できる。
博物的な展示物も豊富で楽しい! 「飛騨の里」はオススメです。)


Dscf0751_2
(↑飛騨の里)


ああっ、また前哨戦というか余談でこんなに字数を取ってしまった!

なかなか本題にたどりつかないんで、白川郷についてはこれで切り上げよう。


で、鍾乳洞です。本題です。

今回は、飛騨大鍾乳洞、大滝鍾乳洞、縄文鍾乳洞をまわりました。


「鍾乳洞に行きたい!」
…その気持ちの7割は、グランドキャニオンを観に行く心情にも似た、
「自然の造形美を堪能したい」という欲求でしょう。

だけど、あとの3割には、さっきもちょっと書いたけど、

「何かステキな『異世界』が広がっているんじゃないか!?」

もっと言えば、

「地底人とまではいわないけど、正体不明の白い影とか、コウモリの大群とか、
体の透き通った不思議な虫とかが見られたり、
地獄まで続いていそうな深い穴から妙な歌が聞こえてきてフッと死に
誘われそうになったりとか、そういう、『あなたの知らない世界』的な、
『インディ・ジョーンズ』的な何かが待ってるんじゃないか!?」

という、多少、子どもっぽいというか、「いかがわしいもの見たさ」というか、
そういう心情も混ざっていると思うのですよ。


その非現実感が、つららみたいな石灰岩が垂れ下がってるだけの
ヒンヤリした穴ぼこに、特別なワクワク感を与えている…と、思うのね。


で。

鍾乳洞運営者のほうも、その、こちらの「すこし、ふしぎ」を求める気持ちに
最大限に応えようとするんでしょうね。
サービスしようと意気込んで、待ち構えてくださっているのですが……、


どうにも、それが的外れというか、
一言で言えば、おかしなことになってしまってるんですよ。


鍾乳石に、なんとかのビーナスとか、月の御殿とか、ローマ神殿とかいう
夢夢しい見立てを無理くりやってみたり、
それがどこでどう一周したのか、「さんごの乳房」「大宇宙人」とかいう
意味不明なネーミングに走りはじめたり、

おどろおどろしい人形を暗がりに配置してみたり (腰抜けるかと思った!)、

なぜか無駄に立派な「関羽」の大理石像が置いてあったり、

見上げるほどデカい男性シンボルの石像をわざわざ作って「子宝祈願」と
しめ縄を巻いてみたり、
石筍にエロい名前をつけてピンクに照らしてみたり……。


違う。
なんかもう、決定的に、違う。


我々が、少なくとも私が鍾乳洞に求めたい「すこし、ふしぎ」な異次元感は、
そういう方向じゃないんだ。
「聖痕を見たい」と思う種類の「いかがわしいもの見たさ」であって、
言うなれば、「神秘」への希求なんだ。


嗚呼、それなのに。


なんでこう、日本の観光地的サービス精神は秘宝館の方向
走ってしまうのか、残念でなりません。


大滝鍾乳洞の、鍾乳洞の中をドドドドドと爆音を立てて流れ落ちる巨大な瀑布なんて、
しびれるほどの感動ものなんですよ。
上方の、滝の起点は、鍾乳洞の闇に吸い込まれています。
奔騰な水の流れは、突如出現した何かの奇跡の顕現にしか見えません。
事実、どういうルートで膨大な水がここに集まっているのか、まだわかっていないそうです。

圧倒的な自然の神秘が、ここにある。
なのに、出口の駐車場には、なぜか激しく音程の狂った、ごっつい低音の、
歪んだナウシカが「らん、らんらららんらんんらん…」と、大音響で流れている。

子ども連れが多い → ジブリ、っていう回路はわかるんだけどさ……。

敬虔な気持ちを、前向きなサービス精神が、腰砕けなものへと、
台無しに台無しにしていくんですわ。誰にも悪意はないってのに。


鍾乳洞は、宿命的にキッチュである。


今回の旅行で得た、ちょっと悲しい結論だったりします。


Dscf0792



(長くなったので天然鮎の話はまた……。)



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コメント

うわははは!爆笑しました。
昔のコメントでも少し触れましたけど、中国の観光地も正にこんな残念な感じで、いっつも「もったいないなあ。感覚が数十年前の日本だよなあ」なんて思ってましたが、現代の日本も全く同じだったとは!…というか、中国よりヒドイ(笑)。
こう言っちゃ何ですが、田舎が考えつくことってのは万国共通なんですな。。
  
一番のツボは、ナウシカでした。
その場にいたら、腹がよじれて立っていられる自信がありません。

>酒徒さん

いや、ホントにもう、感覚が数十年前からビタの一歩も発展してないんですよねー。
鍾乳洞というもとのコンテンツがひじょうに良いだけに、落差たるやという感じ(笑)
ああいうテイストが珍しがられた時代があったのでしょうかね?

もう、こちらがこなれて、キッチュさを楽しむ、ゆるキャラ愛好家のような姿勢を身につけるしかないのかもしれません!

超うける~~
秘宝館方向 わかります めっちゃうなずいちゃったわ~
沖縄のひめゆりの塔にある お土産やで 金ぴかの布袋さん(大黒さんだったかな)を見た時 ふきだしたもん(となりのパイナップルキューピーもシュール)
観光地 いろんな意味で脱力させてくれるね~
現地では 大真面目ってのがまた・・・(フゥ・・)

>吉崎さん

秘宝館の方向、いっちゃいますよねえ。
とくに温泉地は、サービスが秘宝館化する傾向にあります(笑)

てか、ひめゆりの塔に金ぴかの布袋さんって・・・(汗)

おかげで、「いやげもの」の選定には事欠きませんけどね(笑)。
そーやってイヤガラセ的に楽しむしかない気がします!

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