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おしぼりうどん

 
もうけっこう前の、12月の話なんですけど、

長野県の坂城町まで「おしぼりうどん」を食べにいってきましたよっと。


王子が中国出張のかえりのJALから持ち帰ってきた機内誌で
はじめてその存在を知って、おいしそーだなーと。

思い立ったらすぐ行動 (楽しそうな場合に限っては!) ってことで、
出張の翌週には出かけて参りました。


免許をもたない私は、運転ができません。
全行程のハンドルを握るのは王子。

2ヶ月前の岐阜県鍾乳洞旅行では1泊2日900キロを運転させられて
かなりお疲れだったのに、喉もと過ぎた熱さをケロケロと忘れて、
王子は 「うどん、うどん」とはしゃいでいます。
まったく食い道楽野郎というのは、たいがい楽観的です。


今回は、さらに過酷な、長野日帰り強行軍。

やっぱり最終的に疲れ果ててた王子の頑張りを
記録しないのも悪い気がしますので、
遅くはなったけど、書いてみることにしたというわけです。


12月8日の東京はぽかぽかの陽気、10月並の気温でした。
完璧な天候の中をハイテンションで高速をぶっとばす心地良さったらありません。

「スタッドレスでもチェーンでもないタイヤで長野に12月に行くなんて
無謀かと思ったけど、ぜんぜん心配いらなかったなー!」
「ホントだねー、むしろ暑いくらいよねー!」

なんて、ガンガンのカーステレオに負けない声をはりあげてきゃぴきゃぴ
やっていたってのに、諏訪のトンネルをぬけて驚いた。

いきなり、山がまっしろ!


「おおお、国境の長いトンネルを抜けると雪国であった――!」


思わず叫んでしまう、おどろきの瞬間芸!

さっきまで周りは緑緑した杉山だったのに突然の銀世界、
そして路面はつるっつる!


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「な、なんか寒いっ」とあわてて暖房のスイッチをひねり、
「し、慎重にね」とスリップに気をつけつつ、そろりそろりと、
坂城町をめざしたのでした。


と、のんびり旅行記モードもいいけど、おしぼりうどんについて
なんも解説してなかったことを思い出した。

おしぼりうどんってのは、「ねずみ大根」という辛味の強い大根をおろして
絞った汁に、甘めの信州味噌をとき、それをつけ汁にして、
手打ちのうどんを食べるという坂城町の名物です。


ウィキペディア先生によると、

《なぜこのような食べ方になったかというと、信州は海から遠く
離れていたことがあげられる。昆布や鰹節といった海産物は
手に入りにくく、出汁にできない。また、醤油も東日本で一般に
普及したのは江戸時代も後期のことであり、田舎では高級品であった》


だそうで、要するに代用食なんですけど、つゆで食べるのとは違った
味わいもまたヨシということで、今に伝えられているわけです。

大根の汁のぴりっとした辛さの奥に自然の甘みが広がるその味覚を、
地元では「あまもっくら」というのだとか。


気になるじゃありませんか。




やってきたのは「かいぜ」。

スタンダードなおしぼりうどんが食べられる有名なお店のようです。


都心では考えられないだだっ広い敷地に、決め手となるねずみ大根が
干してあります。軽く干したほうが味がよくなるのかな。


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ねずみ大根に、ズームイン!


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この、コロンとした寸詰まりの形が「ねずみ」の由来に違いない。

ご丁寧に、しっぽまでついてます。


「かいぜ」さんのメニューは、

おしぼりうどん・そば、
めんつゆ味のうどん・そば、

以上! と、潔いものでした。


専門店らしい感じに期待が高まる中、おしぼりうどん ふたつくださいな、っと。


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ジューサーでぶい~んとジュース状にしたねずみ大根の汁に、薬味と、味噌。

うどんは、つけ麺でいうところの「あつもり」です。

灰色がかった色味と、切り口のエッジ、ねじれ具合から、讃岐系のつるりシコシコ麺
ではなく、富士吉田や武蔵野系のガシガシ麺であることがうかがえます。

「おしぼりうどんは初めてですか?」 と、店員さん。
「あ、はい、初めてです」
「でしたら、お味噌をぜんぶ入れると、食べやすくなりますから。
お味噌は追加もできますからね・・・」

やさしく微笑みながらアドバイスをいただきました。

ん? と、顔を見合わせる王子と私。

「・・・そんなに辛いのかな?」
「いや、でも、『あまもっくら』なんでしょ? よくわかんないけど」

こそこそ話し合いつつ、まあいいや、まずは味噌無添加、
100%ねずみ大根汁にて、初のおしぼりうどん、いってみます!

つるりとすすれない、固めの麺をわしわしと口の中にねじ込んでみたらば。


「ん、まあ、大根だな」
「うん、甘みがけっこうあああっ、うわーーーーーー!!!!!!」


かかかかかっ!!!


かっらーーーぁぁああぁぁあああああああぁッッッッッ!!!


ファーストインパクトの、大根らしい土くささのある甘味はほんの幻、

数秒後には爆裂に舌を、口内を、喉を、ありとあらゆる粘膜を、
ビリビリと揺さぶってくる! 辛い! 本気の辛さ!!


トウガラシの熱を帯びる辛さとも、ワサビのツンと爽やかな辛さとも違う、
しみるような・・・というか、胃がでんぐり返るような・・・というか、
クハーッとした刺激で、

ひとことでいうなら、「チャクラが開く」って感じの辛さです。
ちなみに第3チャクラね(どうでもいい)。


「これ、これさ、身体にいいの? 悪いの? (涙目)」
「わからん。大根おろしなんだから消化によさそうだけど、俺の胃は
『ムチャすんな』と言ってるみたいだよ (涙目)」

なんて会話をしながら、味噌を溶き入れて食べてみる。

「あ、だいぶ甘くなった」
「うん、甘くて、そして、やっぱり辛い」
「そうね、、、胃がシクシクすることに変わりないからね」

とにかく、粘膜に沁みる……。

味噌を少しずつ増量しながら、わしわしわしと食べ進みます。

「一言で味をあらわすなら、大根おろしの汁と味噌の味だな」
「そのまんまじゃんって突っ込みたいけど、その通り・・・」

単調な味に飽きてきたところで、薬味を投入。

「ねえ、かつぶし入れたら食べやすくなったよ」
「そりゃそうだろうけど、俺は入れないよ。『出汁を使わないが旨い』っていう
おしぼりうどんのコンセプトに反してしちゃうじゃない」
「いいじゃん。だいたい、かつぶし入れずに旨みを出すなんて無理があるんだよ」
「しおりちゃんって、たまに元も子もないこと言うよね……」


とかなんとか言いながら、結局ふたりとも、きれいに完食。

完食したということからもわかるように、まずいとか、そういうアレでは
ないのですよ。

けれど、手放しに美味しいとはおすすめできない味でもあり。


<おしぼりうどん まとめ>

・日本中のうどんがこれになっちゃったら、かなり困る。 てか、悲しすぎる。

・でも、一生に2回くらい食べるものとしては、ぜんぜんあり。
(10年後に誘われたらまた食べにくると思う。)

・なんせ刺激的なので、ハマる人にはばっちりハマる味かもしれない。

・食べた後は、かつおぶしや煮干による「出汁」を考え出した人の偉大さに
 あらためて感じ入る。


うどん自体、ガシガシ系よりも、讃岐系のつるりとコシのある麺のほうが
好みなんで、ちょっと偏った評価になっていることは否めませんが。


食べ終わるころには、でんぐり返っていた胃はホクホクとした熱を帯び、
身体の中からあったかい感じになっていました。

ただ、やっぱり、身体にいい暖かさなのか、悪い暖かさなのか、
判別しづらいような、微妙な痛みをともなう暖かさではあるんですけどね。






食後は、せっかく長野まで来たんだから~ってことで、
日帰り入浴施設に寄ってみたり。

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(おぶせ温泉あけびの湯。
石垣の上の透垣の裏がすぐにもう露天風呂なので、駐車場からふつうに
女湯露天がみえちゃうというスリリングな環境)


天然の湧水がある神社に立ち寄って、お水をくんでみたり。

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(古い森にある神社には、なかなかに敬虔な気持ちにさせられましたが、
この看板はどーなのか。説明機は住職みずからナレーション担当)


善光寺まえの参道で、濃厚な栗ソフトクリームを堪能したり。

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(竹風堂というお店です。
洋風の栗スイーツの味ではなく、和菓子の「蜜煮の栗」をソフトクリームに
練りこんだような、不思議な味でした)




全体的には非常に中身のつまった日帰り小旅行でありましたよ。



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