02_ レストラン(外食)

昼から

昼から


蕎麦前&日本酒の幸せ。


香りの薄い本醸造の辛みが、休みの昼によく似合う。


王子といっしょに、戸越の「翁」にて。

ここは蕎麦もおいしいし、蕎麦前も酒飲み心をコチョコチョする
すばらしいラインナップであります。ご近所万歳!


ご参考までに(^-^)

 
なんか……なんでだろ、連休明け、めっちゃ仕事入った。
このブログで「ヒマが楽しい」と書くと、なぜか仕事が舞い込みます、いつも。
仕事関係者は誰もブログ知らないのに。

5月はなかなかに仕事漬けになりそうです。ありがたいことだと思おう。
「癒しスポット」に通いつつがんばるでぃ。


というわけで、ひさびさに私の「癒しスポット」つまり最近お気に入りの
飲み屋さん紹介。

お酒が好きで好きで好きな人だけ、参考にしてください。

5月は連休で酒が飲めるぞー♪ っとくらぁ!


●吟吟 (大森)
全席禁煙の日本酒居酒屋。常時20種類以上の地酒が揃ってる。
店内は狭め。相席も気にせずワイワイと酔っ払うような、
気楽な雰囲気と値段が魅力。予約したほうが無難。

考え尽くされたレギュラーメニューはハズレなしで、ポテトサラダまでもが
なぜか異様に日本酒に合う。毎回頼むお気に入りは、魚介類と野菜が
あり得ないほど練りこまれた「がんもどき」と、盛りつけも美しい「刺身盛り」。

毎月のように催される蔵元会で提供されるお決まりコースがまた、
旬を反映しつつ実験的で大変に美味なり。
先日、腐れ縁の飲み友達・Kくんと日本酒「大那」の蔵元会に参加。
純米大吟醸から始めて、純米吟醸、特別純米……と全13銘柄を思う存分に
かっくらい、季節の刺身や〆の雑炊を含めて7品のコースまで堪能して、
夢見心地を味わう。ひとり5千円という参加費に、なんの文句があるものか。

大森界隈で、日本酒好きを連れて行くなら迷いなく吟吟。


●吟 (馬込)
名前が吟吟と似ているので、ついでに紹介。
この店のなにがスゴイかって、「馬込の駅の近くにある」というところ……
なんて言ったらお店の人は怒るかもしれんが、飲食店不毛の地なので、
強調しておきたいっ!
ここと、隣の焼き鳥「天野屋」がなかったら……想像するだけでツラい。

日替わりの刺身にめずらしい魚が多く、ニシンやドンコの刺身は
この店で初めて食べた。お通しがいつもおいしいところも高得点。
オススメはモツ鍋。いくらでも食べられるあっさり味な上、モツが新鮮ぷりぷりで、
〆の麺が、なんと戸畑ちゃんぽん麺! ちぢれっぷりがモツスープに合う。
東京で初めて見たぞ、戸畑ちゃんぽん麺。
その他、つまみ系は300~500円あたり。とびぬけたものはないけれど、
できあいのものが少なく、手作りの味でホッとする。値段を考えると文句なし。
これからもお世話になります。


●ポン・デュ・ガール (新富町)
つい先日、花見を兼ねて旧友に連れられて行き、まんまとハマったビストロ。
ワインはボトル3000~4500円くらいの価格帯が多く用意されていて、
財布を気にせずワインをガブ飲みできる。予約ちょっと困難。お早めに。
店内は狭めで、ワイワイガヤガヤした雰囲気がまたビストロっぽい。

料理もよいです。
量のすばらしい気前の良さは、ビストロとしての心意気なんだろうけど、
ふたりで行くと3品でおなかいっぱいに。もっといろいろ食べてみたいぞっ。
赤ワインに合わせるなら、是非、フォンドヴォーとワインと八丁味噌で
煮込んだ「洋風もつ煮込み」を。
こっくりねっとり煮込まれたモツは、旨味が深い上に、嚥下した後の余韻が長く、
返す刀で流し込んだ赤ワインを「どんと来い!」としっかり受け止めてくれる。
一言、「たまんねえー」と呻くばかり。
A級グルメはたまにで結構。こういう味つけが私のふるさとだ。

ちなみに、似たコンセプトの店である、八丁堀のカジュアルなワインバー
「maru」もお気に入り。まったく臭みがないのに、後口のコクがちょっと下品
(あとを引くという、ポジティブな意味での下品さね) という、わたくし的に
理想的なブーダンノワールは、必ず頼んじゃう。
ただ、maruは音のこもり方がハンパなくて、隣席でコンパやってると
確実にこっちの会話が飛ぶ……。
喧騒はビストロの調味料のひとつとはいえ、たまにやりきれないので、
ポンデュガールのほうをメインでご紹介。


●ジャスミン・タイ (四ッ谷)
タイ料理を、なんちゅーか「目先を変えるバリエーションのひとつ」くらいに認識し、
「たまにはタイ飯でも食うかー(そんな特別うまいもんじゃないけど)」程度の
テンションで捉えていた私の蒙を啓いてくれたのがジャスミン・タイ。

ここの料理は、タイ料理だからどうこうではなく、いち料理として、素直にうまい。
「タイ料理」ではなく「美味しいもの」が食べたいから行きたくなる、そんなお店。
プーニンパットプリックグア(カニのピリ辛揚げ)を食べた、普段は揚げものを
避けたがる友人(スリム美人)が「これ、もう1皿行こう!」と叫んだほど。

オススメは、そのプーニンパットプリックグア。
ソフトシェルクラブ自体にまったく臭みがなく、揚げ具合も絶妙。
グリーンカレーも蒸し物も美味で、とにかくハズレがまったくない。
お酒はイマイチなので、今日の主旨からすると番外編なんだけどね。

ただ、かなり日本ナイズされたタイ料理なので、「本場の味 原理主義者」
には不人気だと思われる。
そういうの連れて行ってもウザいんで、うまけりゃなんでもいいよという
陽気な飲み助といっしょに行きましょうね、お互い。
本場の味が食べたきゃタイに行けってんだ。




インド料理にもお気に入りがいくつか出来たんだけど、
まーた長くなっちゃったんで、また気が向いたらね~。



哀悼 ラーメン「みしま」

 
毎週かかさず通っていた、千鳥町のラーメン「みしま」が、
2010年4月のリニューアルで激変してしまいました。

リニューアルつーか、作ってる人(店主)が違うもん、すでに。
そら味も変わるわ。
お店を譲っちゃったってことなんでしょうね……。


最後のひとくちまで飽きない、身体に染み通るような滋味深い
鶏塩ラーメンのスープが、
悪い意味で薄味で、しかも魚介臭い、コクも香りもへったくれもなく、
まったく深みがないスープへと変貌しちゃってます。

おいしい無化調ラーメンの見本のような店だったのに、
おいしくない無化調ラーメンの見本のようになってしまった。薄っぺらい。

さらに、トッピング。
しっとりして激美味だった鶏チャーシューが、あぶら9割なのに味気ない、
粗雑な豚バラチャーシューに!
これが、鶏塩ラーメンに、まったく合わない…一口かじって残しました。

そして、あんなに美味しかった半熟たまごが、
「入ってないほうがマシ」なレベルに成り下がってる。
これ、会津地鶏のじゃなくて、安いたまごにグレードダウンしただろ?


スープ、麺、トッピング。 すべて満遍なく、ひどいことに。


麺もトッピングも、いちいち書き出したらキリがないという変わりっぷり。
変わりっぷりというか、劣化ぶり。

うううー ショックだ……。


店主から味から何から全部変わったんなら、せめて店名を変えてほしいよ。
リニューアルだっつーから、普通にいつもの「みしま」だろうと
期待して来ちゃったじゃないか。

このレベルで「みしま」を名乗るなんて、ひどすぎるー!


おいしくて好みに合う貴重なラーメンだったな。
ホントに、惜しいお店をなくしました。
王子なんか、あまりのショックでいまだに黙り込んでます。


もう一度、2010年3月以前までの、あの店主の、あの「みしま」が食べたいよう。



新橋、Atrium

 
酒徒さんのサイトで見てずっと気になっていた新橋のBar Atriumに
新橋に用があったついでに行ってきました。


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雰囲気は本格バー。いかがわしくなくて、折り目正しくて。
でもまったく堅苦しくないの。
なれなれしすぎないジェントルな愛嬌が心地よくて、
いっきにリラックスしてしまいます。


「ちょっと変った味の、薬草っぽい香りのカクテルありますか」
「苦いのだいじょうぶですか?」
「はい、シャルトリューズの緑のとかアブサンとか好きです」

という会話をした後に、ドイツの薬草系リキュール「ウンダーベルグ」を
使用したカクテルを出していただきました。


グレープフルーツとスロージンを使ってあって、スッキリ。
ウンダーベルグ特有の、身も蓋もなく言えば龍角散のような、
ソルマックのような香りがすーっと胃と喉に爽快感をもたらしてくれます。

かなーり気に入った!
見つけたら買うぞウンダーベルグ!!


もともとラフロイグとかクセのあるお酒が好きだし、
リコリス菓子などの薬草系の食べ物も好きだし、はまりそう。


これが一番エッジが立っていておいしかったんだけど、
ほかに4杯つくってもらったカクテルもぜんぶ「ほどよい」という感じで、
美味しくいただきました。


となりのお客さんともいろいろ話したり。


王子とふたりで5杯ずつ飲んで、しかもその内容といえば
「もっとピートの強いアイラあります?」とか「なんか甘くて強くて変ったやつ」とか
けっこう狼藉な頼み方をしたのに、加えておつまみも2品頼んだのに、
1万円に収まったのは本当にびっくりしましたよ。

ちゃんとしたバーなのに、いいんですか!? うれしすぎるよー。


すてきすてきなお店でした☆



門前仲町のヴォージュ

門前仲町のヴォージュ

 
はげしくお気に入りオムライス。


個人的に、東京一うまい。


最近流行りの、たまごをやわらかく仕上げるためにクリームやたら混ぜて
上から載せてるトロトロオムライスなんか邪道だ。 ちゃんと包め、ちゃんと。

デミグラがどろっと濃厚なタイプも、まあ洋食屋っぽいけど、
胃にもたれちゃって飽きがきちゃう。


ヴォージュのはね、

さらさらアッサリの、ほのすっぱい上品な甘みのソース。

中はちょうどいい炊き込みかげんのチキンピラフ。

たまごがまた、トロトロすぎない、固すぎない、絶妙!


しかも、これが夜でもたった1000円(ランチだと800円)!! すばらしい!!

KだのMだのSだののやたら高い洋食屋、反省しろ-。


ビーフストロガノフも、びっくりするくらいボリューム満点で1400円
そしてやっぱりしみじみ美味しい。


丁寧に、誠実に、作られてるんだよ。




暑くなってくるこれからの季節、夜に行くなら、
「小柱とじゃがいものヨーグルトカレー風味」が前菜にオススメです。
(基本的に1品の量が多いので、3人で小さいサイズで充分です。)

カレー風味の塩気の効いた、ひんやり冷たいヨーグルトソースの中に、
いいんですか!? ってくらい大量の小柱が入ってるの。

冷たいカレー味って、食欲が出るし、ねっとり甘い小柱に合う!
ホツホツした固ゆでのじゃがいもも、いいアクセント。


なんでもかんでも、リーズナブルな値段でちゃーんと美味しくて、
嬉しくなっちゃうの。


ホント、貴重な洋食屋さん^^



舞台:蜉蝣峠

 
劇団☆新感線のいのうえ歌舞伎「壊・蜉蝣峠」を見てきました。

脚本が宮藤官九郎さん。


Photo


いやぁ、いのうえ歌舞伎の豪華な演出に、クドカンらしいほどよく
壊れた笑いがあって、ちゃんとチャンバラ活劇になってて、
最後はホロリと切なくなる話。


もーね~、もーほんと・・・おもしろかったぁ!!(≧∀≦)


チケット即完売だったからヤフオク大明神におすがりしたんですが、
日頃けっこー貢いでいる信心のおかげか、
定価よりかなり安くS席が取れたのでした。たまにはこういうこともある。


主演の新感線看板俳優の古田新太さんは、相変わらず存在感があって
色気があって、そこに要るだけで舞台を「埋める」オーラがあります。
この人ほどテレビと舞台での印象が違う人もめずらしいなあ。
存在感がたまらなくステキなのよね。
テレビはやっぱアップになっちゃうから、顔の造作メインになるもんなあ…。


でも、今回一番びっくりしたのは、悪役の「天晴」を演じた堤真一さん!!

もうねー、、、
もう・・・なんといったらいいんだろ??


美しい・・・。


うん、美しいとしか言えない。

男性に対して、かっこいいとか、かわいいはともかく、
「美しい」なんて思ったことは、あまりないんだけど。

本当に、この世のモノじゃないくらい美しくて美しくて、
貪るように姿を追ってしまいました。 一秒も目を離していたくないの。


テレビや映画で拝見しているときは、失礼ですけど、その、
なんとも思ったことなかったのです。いい歳の俳優さんだなーってくらい。

でも今回、すらりと長身に白い着流し、長い髪を浪人風に結った姿で、
酒をくらいつつ抜き身を振り回す凶暴な姿は、神々しいほど美しかったです。

私の席は1階のかなり後方で、顔なんて見えないのよ。
わかるのは、その存在感と、すがたかたちの美しさだけ。

すらっとしててね、顔が小さくて、立ち居振る舞いがきれいで、
そして極端な「なで肩」。
このなで肩が、洋服だとあまりかっこよく思えない、
そして異様に着流しが美しい原因のひとつじゃないかと。

(私の中でグインサーガのイシュトってああいう感じ!っていう
そんな雰囲気だったです・・・ってわかるひとが少ないたとえ)

一緒にいった王子も、見終わったあとずーっと
「堤真一、きれいだねえ、ホントにきれいだ…」ってほうけたように言ってました。

目に焼き付いて離れません。堤さんってあんなに美しかったのかぁ。


その、鬼神のように美しい堤真一さんと、哀愁の主役古田さんとが演じる
ラストの殺陣は、その数分間に1万円払ってもおつりがくるわいって
くらいの見物でした。 ええもん見させてもろた。


あと、すごく印象的だったのは、「流石先生」を演じた役者さん。
私は知らなかったのですが、粟根まことさんという方です。

動きのひとつひとつがきれいに決まっていて、非常に存在感がありました。
足さばきがきれい。手の上げ方がきれい。
何気ない動作のひとつひとつが、くっきりと他の人と違っています。

美しく優雅なだけではなく、動作のひとつひとつが、非常に能弁。
おおげさではない、抑えた動きなのに、その立ち居ふるまい、動きだけで、
その役が伝えたい感情がすべて残さず伝わってくる。

ものすごくファンになりました。



帰りは五反田で王子と、グルジア料理「ガンバルジョ」に行きましたよ。
グルジアの赤ワインが安いのに濃厚でうまいの!

ハチャプリっていうチーズパンがオススメ。

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イタリアンラッキー

 
タイトルはてきとうな造語で、最近優良イタリアンに当たるな~ウフフ、
っていう意味でございます。


きのう友人のあゆみんと目黒川沿いでランチしたのは「ダ・オルト」。
桜の季節にオープンカフェなので予約しておいたのに、40分も遅刻しやがって
あいつはもおぉおお。 年下だけど容赦なくおごらせました。

ちなみにあゆみんは他人の遅刻にも寛大だからまだ許せるの。
他人の遅刻にピリピリするくせ自分は時間にいい加減な何様王様とは
付きあいきれません。


話がそれたけど、「ダ・オルト

パスタも悪くないけど、石窯で焼く本格的なピッツァが美味しかった。
景色のよさで、おいしさ3割増しだし。
ぜひランチタイムにいって、桜は今だけだけど、これからの季節だって
風にそよぐ若葉を見ながらお食事なんて、いいんじゃないでしょうか。




あと当たったのは、五反田の「トラットリア アリエッタ」。
とにかくリーズナブルで、値段を考えると美味しいの。

前菜2品、リゾット、パスタ、メイン1品を王子とわけわけして食べたんだけど、
けっこーおなかいっぱいになって、1万円もいかなかった。

えーと、うろ覚えだけどたしか食べたものは、

ズワイガニのサラダ、フォアグラのプリン、
春野菜とホタテのリゾット、鴨のラグーソースのフェットチーネ、
牛ほほ肉の赤ワイン煮。
そして、ハウスワインをボトルで1本。

まあ、食前酒とケーキとコーヒーを追加してたら、1万5千円くらいに
なったでしょうけど。
五反田でちょっとした食事をとろうと思ったらオススメです。


どっちも、リストランテじゃなくて、気取らないカフェランクのお店で、
こういう気軽に利用できるお店にアタリがでると、嬉しくなっちゃうのでした。



東高円寺ぱすた

 
東高円寺ぱすた
 
今日は友人とごはんしてきました。

散歩友達でもあるヒゲのリーマンJJ(OLだったら面白いんだがな)。
味覚と酒の趣味が私とまったく同じという、貴重なひとであります。
枯れた脱力系キャラで、自分にも他人にも限界まで甘く、
何をいってもニコニコしていて、話しているととっても癒されるのです。

あまりにもキャパが大きくて宗教家の風格さえありますが、
単に「世界のすべてに興味のない人」なのかもしれない、そんな愛媛人。


今日は、新高円寺と東高円寺の間くらいにあるパスタやさんに来ました。
赤ワインボトル2800円くらいからあるのよー。りーずなぼー。

鴨の燻製(自家製)が、半生でなめらかで旨味が濃くてナイスでした。
白身魚のフライも、きのこのテリーヌも美味しかった。安いし!

一番ヒットだったのは、パスタ。
手打ち麺がもちもちで、具もちゃんと手の掛かった味わい。

また来ようっと。

店名を覚えてない…また調べて書きますスミマセン。


※追記
帰宅して調べました。「Pasta forest 20」というお店でした。
ご夫婦でなさってる感じの、こぢんまりした、あったかい感じのいいとこ
…なのに、そっけない店名がおぼえにくい^^;



蒲田「初音鮨」 …なんか悔しいぃぃ!

 
東京一おいしい~! と、
私と王子が大切に通っている高級寿司店、初音鮨さん。
(店名は、「四代目 蒲田初音」と書かれていることも)


値段がお高め+敷居が高めな店構え+そのくせ場所が「蒲田」、
という三重苦な条件のため(笑)、いつもさくっと予約できました。

あの味で、お値段据え置きで、場所が銀座だったら、予約がなかなか取れない
お店になることは必至。
東京メインストリームから外れた「蒲田」というガラのわるい立地のせいで、
その至高の味にも関わらず、グルメ本からずっと無視しつづけられてきたお店さんです。


大将は寿司へのこだわりを話し始めるとめっちゃおしゃべりさんでウンチクさん
だけど、テンポがよくて楽しいの。話かけなければニコニコ感じのいい方だし。
いつも着物のおかみさんも、控えめな接客が気持ちよい。

ネタは必ずひと工夫がしてあって、
新鮮さだけに価値をおかない江戸前の繊細な手仕事の味わいが、
ひとくちごとに「じーん、感動~!!」と、涙うるうる、瞳孔ひらきっぱなし、なのです。

同じネタでも、ここで食べると、味に深みがある場合が多いんだけど、
それは、単なる甘エビでも軽く昆布締めして、エビ味噌を練り込んで・・・といった
仕込みをおこたらない大将の腕のなせるワザ。
やわらかめに炊かれた古代酢の赤しゃりがまた、この「一手間」かけたネタに
合うったら。たまんないの。


あまりにも大切な店だから、私はブログにも書いてこなかった・・・。

せこい話だけど、有名になってほしくなかったのさ、実は。
地元の人だけに愛される、静かで雰囲気のよい店であってほしくて。


ぶっちゃけ、私の大事な「隠し球」だったのですよ!
はっきりいって、某・超有名店より何倍もうまいんだぞ!!!


それが。


それが・・・・・・


それが、ミシュランに載ってしまったぁぁあああぁぁあーーー!!! ><ギャー


しかも二つ星。
余計なことを! 余計なこーとーをー! orz


なんかうまく説明できないけど、すっげえ悔しい!


悪い方に行かないといいなぁー
「自称グルメ」なKY貧乏ブロガーがデジカメ片手に押し寄せてきて
「コストパフォーマンスはいまいち」とかいうわかったようなバカ記事を書きやがったら
悲しくてしかたないぞ。

気品のただよう、大人の店なんです。
繁盛するのはよいけど、あの大人のためにある佇まいが乱れるのはイヤすぎる。


ああ、どうかあの静かな佇まいと大将の物腰に変化がありませんように。
切に願わん。


振り向けば、ヨコハマ

 

火曜日。

「しおりちゃん、今日はご飯つくらないでね。外に行くから(^^)」
と、勤務中の王子から珍しく外食指定メール。なんだなんだ。

外食は大好きなのでワクワクしつつ帰りを待つ。と、早めに20時のお帰り。
はりきってるね! どこ行くの?

 「タンタンメン食いに行こう!」

ネクタイをほどくのももどかしく、てきぱきと着替えながら王子が言う。

担々麺ですか。意外。突発的に食べたくなるものかなあ。
…どうでもいいけどスーツを着替える瞬間、ちょっとだけ残念な気分です、毎日。
だって絶対スーツのほうがかっこいい。美男が映えるし (←言い切った)。
会社にいる娘さんたちが見てる王子はゼニアのスーツ+ア・テストーニの靴、
しかし私が見てる王子は「いってらっしゃい」と「ただいま」の一瞬以外、
学生時代のジャージなどをお召しになっていらっしゃる。

なんだかなあ。しょうがないけどさ。

えーと、なんだっけ。そうだ、担々麺。うん、いいよ。 中華やさん行くの?
 「いや、タンタンメン屋さん。 ほら早く車に乗って乗って、横浜行くよ~」
よ、横浜まで!


鼻歌まじりに車を飛ばして、横浜へ。こんなにご機嫌なの久々に見た…。

思い出のお店なの?
 「うん、そのころの家の近所で、学生時代によく行ってた。
 担々麺としてはともかく、味はうまい。カタカナでタンタンメンなんだよ」

ふーん。おいしいんだ。どんなとこ?
 「チャーハンと餃子がある普通のラーメン屋で、店構えも普通なんだけど、
 なぜかカルビとかロースとか焼肉メニューがあるんだよね。
 テーブルにロースターもあってさ。焼肉を食べてる人、見たことないけど」

面白いお店だね。ひとりで行ってたの?
 「バイトの先輩によくおごってもらってた。電気工事のバイトしてたんだよ。
 工場が止まってる間に配電盤を点検するから、仕事は深夜とか土日なわけ。
 終わるとおっちゃんが若い衆をラーメン屋に連れて行ってくれるんだよな」

あっ、前に言ってた走り屋のお友達って、ひょっとしてそこで知り合った?
 「そうそう、それとガソリンスタンドのバイトで走り屋の友人が増えて、
 俺も19歳で車を買って。親に内緒だから、駐車場代とか大変だったなー」

そりゃそうだよな、大学生。 勉強しろよ~。
 「買ったら買ったで、改造代がバカにならないの」

か、改造って……。
 「スカートはかせてシャコタンにして、ハンドル小さくして、ラメ塗料で蛍光の
 ムラサキにして、あとマフラーを (覚えてないので以下略。つまりヤン車です)。
 チームつくって、車にステッカー貼ってさ、スモーク真っ黒で。
 今あんな車が隣を走ってたら、しおりちゃん怖がるかもね。ははは」

うん、そのころ出会ってたら、ぜったい接点なかったね。断言できる。
で、走り屋ってなにするわけ?
 「大黒埠頭とか、16号線あたりで、早さ競ったりドリフト技を見せ合ったりとか。
 うまくやるとヒーローで、ナンパ待ちのおねえちゃんの方から助手席に
 乗ってきてくれるんだぜ。 っと、こんな話は余計か」

余計だよっ。


懐かしい土地に来るといろいろと思い出すものなのか、
珍しく饒舌な王子様の意外な過去話を聞きながら、一路横浜の三ツ沢へ。

ついたところは「元祖 ニュータンタンメン本舗」。
ああもう…つっこむところばかりで脱力するネーミングだ……。

どこから見てもラーメン屋のたたずまいなのに、ホントに焼肉メニューがある。
そして誰もたのんでいない。

まず味噌餃子。ゆでた餃子に味噌だれがかかってます。

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皮も具もベロベロした食感のなかに、ショリショリと大量のにんにく!
決しておいしいと言えないレベルのできばえなのに、みょーにうまい、
それが正しいラーメン屋の餃子で、だからこれは正しくおいしい餃子なのだ。


タンタンメン、普通盛り、辛さ普通。じゃーん!

070306_tantanmen01

これさあ……これ……これ、担々麺かなあ。

ちがうだろう。ちがうと思うの。

見てみ、この茫洋とした絵ヅラ。
一瞬「えっ、具がない?」と思った。
よく見ると、かき玉と挽肉が散らかってるんです、麺の上に。

なんかもっと、こう、あるじゃない、普通。
「にぎやかし」としての具が。
担々麺としても、ラーメンとしても、
ああこれはこういうラーメンね、と把握する手がかりがほしいじゃないか。

それが、これ。
とりとめがなくて、ぼんやりしてて、話しかけても返事してくれなさそう。
よくわかんないけど、そんな感じがするラーメンなの。

ていうか普通、かき玉は載ってない。担々麺には。
これが「ニュータンタンメン」か。元祖。そりゃそうだろうな。

で、これが、食べると普通においしいのです。
「すごくおいしい!」って驚くほどじゃないんだけど、そして
「これ、担々麺じゃない!」と断言できるんだけど、見た目よりいける。

韓国料理屋で、チゲ鍋のあとに麺を突っ込んで作る、〆のラーメン。
うん。そんな味です。

ずるずる。はふはふ。うまいうまい。夢中ですすりこむ。
ラーメンなんておいしければそれでいーのだ。


おなかをさすりながらの帰り道、王子は首をひねってました。
 「学生時代を思い出したらどうしても食べたくなって、
 仕事ほっぽりだして会社まで早めにあがってきたのに、うーん、
 ピンとこなかったねえ。まあ、ふつうにうまいけど、あの頃みたいには
 うまいと思えないというか……」

ああ。食事にしても、恋人にしても、そんなもんじゃない?
思い出は美化されるし、舌は肥えるしさ。
でも欲求を満たすまでは焦れるんだよね。とりあえず会いたくて。食べたくて。
 「や、でも、こんな店に1時間以上も車を飛ばして来たんだと思うと、
 なんか俺、酔狂だな……食べたあとだからかな、あーあ、って感じ」

そうそう、そんな感じ。よくあるよ。
でも、私は楽しかったよ?
 「だったらよかった。じゃあさ、あと何件か、行きつけだった横浜のラーメン屋が
 あるんだけど、金曜と土曜、そこ回っていい? そっちは旨いと思うんだよね!」

懲りないなあ。いいよいいよ。
飽きるまで、思い出めぐりにつきあってあげましょう。

そうしたら今度は、新しいラーメン屋を探しにいこう。
新しくおうちを買った、環七沿いのあたりにね!

しばらく横浜ラーメンづくし。
次はどんな話が飛び出すのかなあ。ちょっと楽しみです。


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